圧倒的な解像度&高画質「Apple Vision Pro」の海外発売日は2月2日。スペックをおさらい

Apple Vision Pro スペックと機能のまとめ

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圧倒的画質と体験。

WWDC2023で発表された「Apple Vision Pro」は、スキーゴーグルのような外観でマイクロOLEDのディスプレイ(2,300万画素)、M2チップにR1チップ、12台のカメラと5つのセンサー、6つのマイク、そして空間オーディオと最先端の技術がモリモリ搭載されたApple初の拡張現実ヘッドセット。

米国の発売日は2024年になることが判明していましたが、ついに正式な発売日と同梱品が発表されたので簡単におさらいです。

Apple Vision Proの海外での発売日は2月2日。1月19日より予約受付が開始され、価格は3,499ドル(約50万円)。

Apple Vision Proの解像度と画質は他社を圧倒。スペックについて知っておきたいこと

Apple Vision Pro 外付けバッテリー 電池持ち

Vision Proのバッテリーは外付け。電池持ちは2時間。

AppleがWWDC2023で発表した新型ヘッドセット「Apple Vision Pro」は、AR(拡張現実)とVR(仮想現実)を1つのデバイスで楽しむことができるMR(複合現実)ヘッドセット。

Introducing Apple Vision Pro(動画)

Apple久しぶりの"新カテゴリ"となる製品で、周囲を認識しながら仮想現実の世界で様々なことができる革新的なデバイスとして発表され、ついに海外での発売日が2024年2月2日になり、予約受付が1月19日から開始されること、さらに"同梱品"についてのアナウンスがありました。

Apple Vision Proの同梱品

発売日と予約受付開始日に合わせて判明した同梱品の以下の通り。

  • Apple Vision Pro本体
  • ソロニットバンドとデュアルループバンド
  • ライトシールと2つのライトシールクッション
  • 外付けバッテリー
  • USB Type-C充電ケーブルと電源アダプタ

上記のほか、Apple Vision Proの前面を保護するための「Apple Vision Pro Cover」と「ポリッシングクロス」が付属するとのこと。

別売りになるかも…って噂があったヘッドバンドは同梱されるみたい。Apple Vision Proはさすがに付属品が充実。

#Tips
Apple Vision Proで使用する「ZEISS製の度入りレンズ」の価格も発表されており、近視用は99ドル(約14,000円)、通常の度入りレンズは149ドル(約21,000円)で販売されるのこと。

搭載されるチップは「M2」と「R1」

Apple Vision Pro M2チップとR1チップ

性能はかなりガチめで、Apple Vision ProはMacにも搭載されている「M2チップ」と新たに開発された「R1チップ」を搭載。

R1チップは瞬きの8倍高速な"12ミリ秒"で映像をディスプレイにデータストリームとして伝送し、12基のカメラと5つのセンサー、6つのマイクロフォンから送られる信号を処理し、コンテンツがユーザーの目の前に現れるような感覚を生み出すとのこと。

M2チップはOSを含めたApple Visionの根幹…いわゆる内部的な処理。R1チップは映像の伝送に特化したチップといった認識でいるといいかも。

M2チップとR2チップの性能

M2チップR2チップ
プロセス5nm5nm?
トランジスタ200億個不明
コア数CPU:8コア
GPU:10コア
不明

処理性能に直結する「M2チップ」と映像処理に特化した「R1チップ」の性能はこんな感じ。

Apple Vision Proはデュアルチップの処理性能をグイグイ活かして大きな仮想スクリーンでゲームを楽しんだり、仮想空間内にモニターを表示して現実世界のように作業することができます。

#Tips
Apple Vision Proは、Xcode 15.2から16GBのRAM(メモリ)を搭載することが判明しています。内臓ストレージは256GBになる模様。もしかしたら…1TBの容量も用意されるかも。

リアルなパススルーを実現する12台のカメラと5つセンサー

Apple VIsion Pro 搭載するカメラとセンサー

Apple Vision Proの外側には周囲の状況を映すカメラが2基、操作する手を移すカメラが2基。LiDARスキャナーとTrueDepthカメラを搭載。

LiDARスキャナは部屋のマッピングで使用し、デバイス内部には目を追跡するための「IRカメラ」を搭載するほか、LEDで視線をトラッキングするとのこと。ガチでフル性能&最先端技術モリモリです。

自分の手で直感的にできる操作

Apple Vision Pro 仮想デスクトップ

Apple Vision Proの操作方法は非常に直感的。

コントローラーは必要なくて、インターフェースは自分の手と声、そして目。動きやジェスチャーでApple Vision Proを自由自在に操作することができます。

当然エンタメコンテンツも楽しむことができますが、どちらかというと仮想デスクトップを構築したり、なにかクリエイティブなことに活用したり…このあたりはApple Vision ProがMeta Quest3やMeta Quest Proなどと明確に異なるところかなと。

Apple VIsion Pro 上から見たデザイン デジタルクラウン搭載

Apple Vision Proのデザインを上から眺めてみるとこんな感じ。

Apple WatchやAirPods Maxと同様に時計のリューズのように動かして操作できる「デジタルクラウン」を搭載しており、リアルとバーチャルの"映像の比率"など、画面の調整で使用します。

デジタルクラウンを回すと現実世界がぐぐーっと仮想空間に切り替わるようなイメージ。天井に空を映したり、部屋をリアルな風景に変えられる模様です。

Apple Vision Pro 仮想デスクトップ環境
Apple Vision Proの使い方と用途 仮想モニター

Apple Vision Proには専用OS「VisionOS」が搭載されますが、想定される用途や主な使い方としては…

  • 日常の世界に仮想空間をフュージョンして楽しむ
    • 現実世界のソファに座り、Apple Vision Proで映画や3Dコンテンツを楽しむ
    • 写真やブラウザを現実世界に映して楽しむ
    • 目の前に画面を浮かべてブラウジングする
  • 仮想モニターを並べて、バーチャルなデスクトップ環境を構築する
  • Apple Vision Proの"3Dビデオ"で立体的な映像を記録する

こんな感じ。これまでのVRヘッドセットやMRデバイスとは次元の違う性能になっているため、感覚的にはヘッドセット型PC。デスクトップやMacで普段行っていることがApple Vision Proで出来ると思ってよさそうですね。

一番気になっていたMacとの接続はMacを見つめるだけで接続し、Bluetooth接続でキーボードやマウス、トラックパッドも使用可能です。

ボディ素材はアルミニウムでモジュール式

Apple Vision Pro モジュール式のパーツ

Apple Vision Proのボディは"モジュール式"となっており、Vision Pro本体と顔を覆うパッド、そして頭部を支えるバンドは取り外し可能で、細かく調整することができます。

Apple VIsion Proを装着した状態 横
Apple VIsion Proを装着した状態 正面

実際に装着している状態はこんな感じ。

各パーツはマグネットで簡単に取り外しできるみたいなので、VR/MRヘッドセットにありがちな"経年劣化"にも強いのは嬉しい。

Apple Vision Proのバンドは3Dニット素材

Apple VIsion Pro バンド

ヘッドセットの装着感に直結する「バンド」についてですが、Apple Vision Proのバンドは3Dニットのストレッチ素材が採用されるとのことで、見た感じではとても快適そう。

Apple VIsion Pro バンドの素材
Apple VIsion Pro バンドの素材 ズーム

顔を覆うパッド部分もメッシュ素材が採用されていて、Apple Vision Proは付け心地もよさそうな雰囲気。

圧倒的画質と解像度を誇るマイクロOLEDディスプレイ

Apple VIsion Pro 搭載するディスプレイの性能と解像度

さて、気になるApple Vision Proの「ディスプレイ」ですが、こちらはスペックや搭載するパネル、解像度について正式に発表されており、なかなかにえぐいスペック。

Apple Vision Proは2,300万画素のディスプレイを両目に搭載し、4k画質に対応。「iPhoneの1ピクセル=Apple Vision Proの44ピクセル」といった感じで、小さいピクセルの中にさらに小さいピクセルがギュッと詰めこまれてます。

分かりやすい例えで言うと…切手サイズのパネルに2,300万個のピクセルを搭載。片目当たりのピクセル数は4k超え。…強い。

Apple Vision Proが搭載するディスプレイは圧倒的に高い解像度&広い色域とHDRに対応し、真の4k解像度でコンテンツを楽しめるほか、メガネを使用していて視力の矯正が必要な場合は"ZEISSの光学インサート"を使用することもできるとのこと。

こちらもマグネットで簡単取り付け可能です。

デュアルドライバーでオーディオ性能もガチ

Apple Vision Pro オーディオ性能
Apple Vision Pro 空間オーディオ

Apple Vision Proはオーディオも一切妥協無し。

Apple Vision Proでの体験の中核となるのは、サウンドがユーザーを取り巻く環境から聞こえるような感覚を生み出し、その空間に合わせてサウンドを調整する、先進的な空間オーディオシステムです。各オーディオポッドに内蔵された2つのドライバーが独立して音声を増幅し、ユーザーの頭と耳の形に合わせてパーソナライズされた空間オーディオを生み出します。

Apple

がっつり空間オーディオに対応するほか、オーディオレイトレーシングにより、部屋のレイアウトを感知して音を最適化してくれるので空間コンピューティングの没入感をさらに高めてくれます。

このあたりは高い処理性能を誇る「M2チップ」の恩恵ですね。

#Tips
ドライバーユニットの詳細については不明ですが、Appleのカスタムダイナミックドライバー+高音域の再現性に優れるバランスドアーマチュアドライバーのデュアルドライバーが採用されるかも。(…予想です)

左右のオーディオポッドはそれぞれ2つのドライバーを搭載する"デュアルドライバー"となっているので、Apple Vision Proを装着するだけでリアルな空間オーディオと共に映像コンテンツを楽しめます。

AirPods Proと組み合わせてロスレスオーディオが再生可能

ちなみに、USB Type-Cを搭載するAirPods Pro(第二世代)はVision Proと接続することでロスレスオーディオを体験できることが判明しており、Appleのプレスリリースによれば、USB Type-Cを搭載するAirPods ProとVision Proに搭載されるH2チップ、画期的なワイヤレスオーディオプロトコルを組み合わせることで、超低遅延/20ビット/48kHzのロスレスオーディオを可能にするとのこと。

詳細は以下からどうぞ。

#AirPods Pro(第二世代/USB-C)はVision Proと接続した時だけ超低遅延のロスレスオーディオが楽しめる

現実世界とのつながりを保つ「EyeSight」

Apple Vision Pro EyeSight アイサイト機能

僕の中であまりピンと来てはいないですが…Apple Vision Proは「EyeSight機能」により、使用していない時は目が透けて見えて、何かしらアプリを使っている時は見えなくなるほか、近くに人が近づいてくると自動でその方向を映してコミュニケーションも難なく取れるとのこと。

Vision Proが実際に透明になっているわけじゃなくて、外側の有機ELディスプレイに目を投影しています。

また、Vision Proはアイトラッキング(視線トラッキング)に対応するため、「フォービエイテッドレンダリング」をサポートする…というのも知っておきたいトピックかも。

#Tips
フォービエイテッドレンダリングとは、装着者の視線をトラッキングして観ているところを鮮明に表示。それ以外の場所…つまり視線外の解像度を下げて、あえてぼかすことで負荷を下げる描写技術のこと。PSVR2なども同じ技術で美しい映像を描写しています。

デメリットは重さ。デュアルループバンドで改善される

Apple Vision Proは、すでに様々なメディアやYoutuberの先行レビューが出ていますが、多くで共通しているのは「重い」という感想。

Apple Vision Proにはヘッドバンドは頭を左右から支える"ソロユニットバンド"と頭頂部と側頭部で頭を支える"デュアルループバンド"の2種類が付属しますが、Engadgetの記者によれば、ソロユニットバンドは装着して15分後には重さを感じはじめ、その5分後には痛みを感じたとのこと。

初めてデュアルループバンドを装着した人は、デュアルループバンドの装着感について「ソロユニットバンドよりも遥かに快適」と評価している人が多いため、実際に使用する場合はデュアルループバンドがメインになるかも。

Apple Vision Proは重さだけがデメリットですね。

Apple Vision Proのスペック&仕様まとめ

名称Apple Vision Pro
チップM2チップ(8コアCPU/10コアGPU)
R1チップ
OSVisionOS
※Apple Arcade対応
※App Store対応
ディスプレイマイクロOLED
片目あたり2,300万画素
広色域でHDR対応
カメラとセンサー12基のカメラと5つのセンサー
6つのマイクを搭載
バッテリー外付け
バッテリーの使用時間:2時間
有線で給電しながら使用可能
生体認証虹彩認証(OpticID)
価格3,499ドル(約49万円)
発売日米国:2024年2月2日
米国以外:2025年

Apple Reality Proのスペックや機能について知っておきたいことは上記のとおり。Apple Vision ProはiOS/iPadOS向けのアプリに"ほぼ"すべて対応する予定とのことなので、普段使っているアプリもApple Vision Proで使えるかも。

国産メタバース“cluster"もApple Vision Proに対応予定とのこと。

Apple Vision Proの海外の発売日は2024年2月2日。予約受付は1月19日開始

Apple VIsion Pro VIsionOSのUI
Apple VIsion Pro 3Dビデオ撮影機能

魅力的なAppleのMRヘッドセット「Apple Vision Pro」ですが、ハイエンドな機能をがっつり搭載しているだけあって価格は3,499ドル(約49万円)となかなかに高め。

米国では2024年2月2日に発売予定となっており、予約受付は1月19日より開始。イギリスとカナダも2024年内に発売される可能性が高いですが、日本含むその他の国では2025年に発売される見込みです。

#Tips
Kuo氏によれば、Apple Vision Proの出荷台数は約50万台と推定されており、結構少なめ。

日本で発売されるのはもう少し先になりますが…海外の実機レビューが楽しみ。Apple Vision Proは廉価版の情報もちょこちょこ出ているので、気になるブラザーは以下の記事もあわせてどうぞ。

#廉価版Vision Proはそんなに安くないかもって噂。価格は22万円~37万円くらいで発売日は2025年末?

Source:Apple

Apple

Posted by Yusuke Miyamoto