少なくとも凡ゲーではないと思う。
ストーリーやサブクエストをこなしてFF16の世界観を楽しみつつ、装備を揃えつつ、2週目のファイナルファンタジーチャンレジを楽しみつつ遊んできたので少々遅めなレビューになりましたが…「ファイナルファンタジー16(FF16)」のレビューをダダっと簡単にお届け。
色々と評価が分かれているFF16ですが…僕の中では普通に名作でアクションもがっつり楽しめたかなぁと。FF16はガチで遊ばないと勿体ないので、他人の意見なんて気にせず遊ぶといいかも。
この記事では、ネタバレ無しでFF16のレビューをお届けしていこうかと思うので、購入を検討してるってブラザーは参考にどうぞ。
FF16をネタバレ無しレビュー。人は選ぶけど美しいグラフィックと好きな組み合わせのアビリティが使えるバトルが最高
それじゃ、早速ネタバレ無しで「ファイナルファンタジー(FF16)」のレビューといきましょう。
FF16は、FF15から7年の年月を経て登場したシリーズ初の”アクションRPG”。次世代機の性能をがっつり生かした美しいグラフィックとダークファンタジーな世界観、召喚獣のアビリティを駆使して戦うド派手なアクションが特徴のファイナルファンタジー最新作です。
FF16のグラフィックやゲームシステム、ストーリー、そして残念…というか微妙だったところについてもレビューしていこうと思うので参考にどうぞ。
圧倒的に美しいグラフィック
FF16は必要ないシーンではHPゲージなどが隠れる。
それじゃ、まずはFF16の圧倒的に美しいグラフィックから。※記事の画像はアップロードするため大幅に圧縮しているのでご注意を。
FF16はPS5の性能をがっつり生かしたグラフィックになっており、レイトレーシングによる光源処理や水の表現、アビリティのエフェクトの美しさは圧巻。
#Tips |
レイトレーシングとは、光線を追跡・計算し、肉眼で見る世界のような光の屈折であったり、水の反射だったりをシミュレートする技術のこと。レイ(光)をトレース(追跡)する技術。光の反射や屈折などの表現はPS4やPS4 Proでもありましたが、レイトレーシングの対応により実写に近い正確な表現が可能になります。 |
FF16は”観せること”を意識したUIが採用されており、必要ないところではHPやリミットブレイクゲージ(必殺技ゲージ)が隠れるほか、ミニマップが無いのは気になったものの…全体的に没入感も高め。
フレームレートやパフォーマンスも安定しており、ゲーム全体を通して常に美しいグラフィックとリアルで没入感の高いゲームプレイができます。
ふとした時にスクショしたくなる美しさで、中世らしいお城の景観とかも素晴らしくてですね。
特に火と水の表現が半端なくて超絶リアル。FF16のグラフィックは次世代機らしい最高の体験ができます。
あと、ブドウが超リアル。FF16は次世代ゲーム機のグラフィック性能を余すとこなく発揮しています。グラフィックがガチで綺麗。
物語後半はずっと暗めなのは惜しいところ
惜しいのは、FF16は物語後半ずっと暗い空に覆われてしまって美しい景観のほとんどが見れなくなってしまうところ。リプレイモードなどで追体験することはできるものの、このあたりは惜しいと感じたところです。
一部の場所はモニターの輝度を下げると見えにくくなる。
FF16の世界観と物語の進行上仕方ないところもありますが…FF16は全体的に暗め。(それでも映像は美しいけど)
もう少し美しい景観の世界をゆっくり見て回りたかったかなぁと。
召喚獣のデザインは過去最高
シヴァ(画像右上)が…ほんと好き。
FF16の召喚獣は、各国の抑止力的な立ち位置(ナルトの尾獣的な)で登場し、召喚獣が宿る人を”ドミナント”と呼びます。召喚獣はドミナントが顕現することでその姿を現すのですが、デザインが神。過去作品で一番好き。
僕はFF13に登場した召喚獣のようなどこか中二病チックなデザインが好みで、FF15の召喚獣は「うーん…」といった感じだったのですが、FF16の召喚獣のデザインは最高でほんと素晴らしくて、召喚獣バトルの派手さも必見です。
(バハムートが出てくる場面は全部テンション上がる)
FF14に登場した蛮神のテイストが良い感じに活きていて、シヴァも、ラムウも、タイタンも、ガルーダも、バハムートも、オーディンも全部が全部かっこいいので、DLCとかでリヴァイアサンに出会えることに期待です。
FF16の重厚でダークなストーリーも良い
お次はFF16の世界観とストーリーについて少し。
終焉に向かう大地「ヴァリスゼア」唯一の加護は「マザークリスタル」
ヴァリスゼアに生きる人々はクリスタルから供給されるエーテルにより魔法を生み出し、日々の暮らしを成り立たせていた。しかし、限りあるその加護は国家による奪い合いも生み出した……
各国はマザークリスタルを求め、召喚獣の力とその力を宿す「ドミナント」を使役し戦を始める。ロザリア公国の第一王子「クライヴ・ロズフィールド」もまた、マザークリスタルをめぐる戦乱へと巻き込まれるのであった。過酷な運命を背負ったクライヴは、やがて世界の真相を知り、マザークリスタルの破壊を目指していくことになる……
これはクリスタルの加護を断ち切るための物語。
FinalFantasy16 公式HP
FF16のストーリーについては評価が分かれていて、様々な意見があるようですが…僕は最後まで普通に楽しめたかなぁと。
(ラスボス戦だけ惜しかった)
FF16はベアラーの抱える問題がどこかリアルでゾッとした。
登場人物もそれぞれが何かを抱えていたり、背負っていたり。ネタバレになるので詳細は語れないですが、特にシド、ガブ、バイロンが人間臭いというか、FFらしいというか…キャラクターがしっかりしていて最高でした。
ちなみに、FF16はゲームオブスローンズに匹敵するようなストーリーテリングを目指したとのこと。
僕はゲームオブスローンズを見てないので比較してどうなのかは判断できないですが…逆にゲームオブスローンズも見たくなるという謎現象が起きたので、ハマる人はばっちりハマる。FF16はそんな物語です。
僕の場合、FF16の世界観にどっぷりハマっただけに、王国同士の戦争や召喚獣を宿したドミナントについてはもう少し深く…以下略。
ド派手なエフェクトと召喚獣バトルはFF16ならでは
FF16はアビリティのド派手なエフェクトも魅力。
これはほんと最高で、アクションゲームということもあり、技のテンポも良いのでずっと楽しくプレイできます。
各召喚獣のアビリティにはそれぞれ1つ大技が用意されており、いずれも特にエフェクトが派手で、戦ってる感もマシマシです。一部のアビリティはエフェクトが見づらいことと、クリア後のアルティマニアックの仕様が微妙すぎることはアップデートに期待。
ちなみに、アルティマニアックはいわゆるスコアチャレンジみたいなものなのですが、時間制限がなく、”ライム”というアビリティを使ってちまちま時間をかけて敵を倒すことで練習しなくても、上手くなくても、誰でもハイスコア(Sランク)を取れる残念仕様でした。これ知ってアルティマニアックは遊ぶ気が失せた。
召喚獣バトルはコマンド入力が多い印象ですが、全体的に召喚獣をがっつり操作して戦えて、エフェクトもド派手なので楽しい。
FF16の自由度の高いアビリティシステムとバトルシステムは最高
FF16は、”AP(アビリティポイント)”を消費して、自分が使いたいアビリティを取得するシステムが採用されていて、装備できる召喚獣のアビリティは2つ×3の合計6種類。召喚獣の固有技(フィート)も含めると、合計9種類の技を駆使して戦います。
アビリティにはダメージの高いものや、被弾を防ぐもの、特殊な効果を付与するものまで様々。
FF16にはアクションゲームらしく”ジャスト回避”や”パリィ”も用意されているほか、コンボも自分次第なので、繋げやすいアビリティを探してコンボを組んでみるのも楽しいかなぁと。
アビリティはいつでもリセットしてポイントを返却できるので、自分に必要ないアビリティはリセットして次はあれを試して、これも自分には合わないから次…みたいな感じで色々試すことができます。
これが本当に楽しくて、バトルのテンポも良いことも相まって色々と試していくうちに夢中になります。(ただし、ほかの召喚獣のアビリティが解放されるのは中盤くらいで中ボスは無駄に硬い)
また、FF16は初心者向けにオート攻撃やオート回避といったアクセサリが用意されていて、自分の好みの難易度に調整できるのもGood。
オート系アクセサリは楽しみを削ぐので使いすぎは禁物ですが、アクションゲームが苦手…という人はジャスト回避のタイミングでコマンドが表示される「オートスロー」のアクセサリを使用するのがおすすめです。
どんな感じでアビリティや装備を組み合わせてビルドを組んでいるのか?について気になる人は以下の記事もあわせてどうぞ。
※以下の記事はネタバレを含むので、それでもいいよーって人は参考に。
#FF16:集団戦特化のおすすめビルド。ウィルオウィクス×サテライト×広範囲技が強い
#FF16:斬鉄剣のおすすめビルドとHowTo。簡単に使えて超高火力が出せる
バグがひとつも無くてド安定のパフォーマンス
FF16は1週目クリア~2週目の中盤くらいまでプレイしていますが、今のところバグらしいバグに遭遇したことは一度も無し。
これがシンプルにすごくて、FF16はパフォーマンスがド安定しています。いろんなところでNPCが動いていて、エフェクトもグイグイで、敵もたくさん出てきて処理落ちしそうなシチュエーションでも一瞬フレームレートが下がるくらいです。すごい。
FF16の微妙というか気になったところ
物語後半になると全体的に暗くなる…というのはすでにちらっとお話していますが、ここからはFF16の微妙というか気になったところについて。
2週目のコマンド入力はスキップしたかった。
FF16の操作性に不満は無いですし、グラフィックも最高。
アビリティシステムも次のアクションゲームのファイナルファンタジーが発売されるならFF16のシステムを基盤に改良していってほしいと思えるくらい気に入っていますが、FF16をプレイしていて「惜しいなぁ…」と感じるところもあったのでダダっとレビューしていきます。
FF16はミニマップが無いので迷いがち
まずひとつめ。FF16にはミニマップがありません。マップを見たい時はその都度コントローラーのタッチパッドを押して表示する必要があります。
慣れである程度どうにかなるとはいえ、僕のようにそもそもマップを読むのが苦手な人は場所を確認するためにマップを開く → 少し移動する → マップを開くの繰り返しになって辛いシチュエーションがちょこちょこあった。ミニマップは…猛烈に欲しかったかも。
一部のアビリティのエフェクトが強すぎて見づらい
それとFF16で気になったのは一部のアビリティはエフェクトが強すぎて何してるか分からなくなるってところ。特にガルーダのアビリティ「エリアルブラスト」は最高に見にくい。(かっこいいけど)
エリアルブラストは広範囲技で雑魚戦でもボス戦でも活躍してくれる強いアビリティなのですが、使うと高確率で自分がどんな動きをしてるのか分からなくなります。
ちなみに、FF16のリリース当初は”モーションブラー”を調整する項目が無くて、ちょっとしんどいかも…と思っていたのですが、現在はアップデートで修正されてモーションブラーをオフにできるようになりました。
#Tips |
モーションブラーとは、動くものを撮影した時に生じる”ボケ効果”のことで、ゲームでは残像感を持たせることでよりリアルに感じることができますが、残像のせいで目が疲れやすくなったり、ゲーム酔いしやすくなるデメリットがある。 |
世界観とキャラクターについてもう少し深堀してほしかった
すでにちらっとお話しているとおり、一部を除き、FF16のストーリーに不満はなく、世界観と物語は僕の好みど真ん中だったので、欲を言えばもう少し”深く”没入したかったかも。
特に、FF16の世界観やキャラクター、王国間の戦争についてはもう少し長く触れられるようにメインストーリーや少し長めのサブクエで体験し、知りたかったというのが本音です。(…FF16にがっつりハマっただけに)
メインクエストの最後「49:オリジン」以降解放される仲間に関連するサブクエストがいくつかあるのですが、このサブクエストは本当に良かったので、よりFF16の世界に没入するためにも主人公”クライヴ”の少年期~青年期までの過程ももう少し体験したかったかも。
FF16はアクセサリの自由度が低め
FF16では、操作が複雑になり過ぎるのを防ぐため操作キャラはクライヴのみとなっており、FFシリーズでおなじみだった”仲間システム”も廃止されていますが、FF16のゲームシステムだとこれは納得。
ただ、アクセサリーを装備できる数が3つと少なく、RPGらしく自由度の高い育成ができなかったのは惜しいところかなぁと。
クライヴは武器と防具(腰帯とベルト)、アクセサリを3つ装備できるのですが、アクセサリのスロット数3つはかなりカツカツで、アビリティを変えても装備は同じようなビルドになりがちです。クールタイム短縮+アビリティのダメージUP+攻撃力UP…みたいな。
FF16のアクセサリはアビリティのクールタイムを短縮したり、攻撃力や防御力、HPを上げたり、ポーションや薬の効果時間を延長したり、様々な能力のものがあるので、せめて5つくらい装備できるとよかったかも。
アビリティの組みあわせを自由に変えられるのは…神ってた。
エンディングはちょっと不満
今回はFF16のネタバレ無しレビューなので、詳細はぼかしつつ書くとして…FF16はエンディングだけ不満。
こうなんというか…エフェクトバーン!ドーン!ちょっとバトル → え?みたいな。途中の召喚獣のアビリティに関連する演出にはテンション上がりましたが、「ラスボス戦こんな感じかぁ」って印象のほうが強かったかもしれません。
(FF16は全体を通して素晴らしいゲームなので、これだけを理由にプレイしないのはガチでもったいない)
Image:FF15のスクショ
ただ、前作FF15は探索や育成、仲間との関係性が細かく描かれていたのは素晴らしかったですが、小説(発売中止されたDLCが元)やアニメに派生したせいでストーリーが異様に分かりにくく、途中で物語を追うことすらやめてしまったため、FF16はストーリーが分かりやすいようにする配慮が各所で感じられてよかったかなぁと。
FF16の世界観はがっつり中世ファンタジーで”闇”もあり、様々な問題も抱えるリアルさも本当に素晴らしくて、そこで生きている人たちが抱える差別や問題も感じられることができたため、ストーリーはほんと楽しめたのですが…エンディングだけがもう少し…。え?これで終わり?みたいな。惜しい。
レビューまとめ!FF16はムービーが苦にならず、ゆっくり物語に没入できる人におすすめ
人によってがっつり意見が分かれそうなFF16ですが、最後に僕のFF16のレビューと評価をまとめておきます。
FF16は確かにムービーが多いですが、映像が最強に美しく、世界観に没入して遊んでいたので僕は苦にならず。合間にコーラ飲んでクッキーとか食べながら映画みたいに観てたので、”FF7 アドベントチルドレン”みたいに映像化してほしいくらい気に入ってます。
(2週目もムービー見ながら楽しんでるくらいですが、ラスボス戦は…もう少し白熱したバトルを期待してたかも)
物語も楽しめたし、自由度の高いアビリティシステムとしっかりアクションゲームなバトル、FF16は人の評価を気にしてプレイしないのはもったいないゲームかなぁと。ハマる人には絶対ハマる。
どうしても”何か”ひっかかるものがあるのなら、セールなどで安くなってからプレイしてみるといいかもしれません。
FF16 レビュー&評価
他人の評価なんて気にせず遊べ。
良いところ
- 圧倒的に美しいグラフィック
- 自由度の高いアビリティシステムとバトル
- アクションが苦手でも遊びやすいシステム
- ド派手なエフェクト
- 中世ファンタジーな世界観とダークな物語
- 召喚獣のデザインが最高
悪いところ
- 召喚獣のアビリティが解放されるのが遅め
- ミニマップが無い
- 世界観やキャラについてもっと知りたかった
- 中ボスがやたら硬い
- ラスボス戦は…不完全燃焼感
- アルティマニアックの仕様が微妙
評価
ストーリー | グラフィック | パフォーマンス | システム(UI) |
A | S+ | S | A |
アクション性 | ボリューム | やりこみ度 |
A | S | C |
総合評価 | A |
※レビューの評価基準についてはこちら。
FF16の僕のレビューと評価をまとめるとこんな感じ。(やり込み度の評価が低いのはアルティマニアックの仕様のせい)
ほかでも言われている通り、FF16は確かにムービーが多く、アクションゲーム初心者をターゲットにしているため、やりこみたいコアゲーマーにとっては手ごたえを感じづらいのにカットシーンが多くて、評価が分かれているのかなぁと。
逆に、僕みたいにムービーシーンが苦にならなくて、ゆっくり進めて世界に没入できる人にとってはがっつり楽しめるゲームかと思います。
FF16は一気に遊ぶゲームじゃなくて、サブクエストを進めたり、読み物を読んだりして世界を知りつつ、ゆっくり遊ぶゲームだと感じたので、発売後数日で一気にクリアした人と、僕のようにゆっくり進めてクリアした人ではクリア後の印象も違うのかも。
FF16は良くも悪くも話題になっているゲームですし、ほかの人の評価やアップデートでの変化を感じつつ遊ぶのもまた一興。いつかやろうじゃなくて今やろう。