今回のトピックはじいちゃんの家に眠っていたスピーカー「Technics SB-65」について。高級品ってわけではないのですが、もうその見た目、立ち姿がものすごくヴィンテージで強そうというかなんというか…ものすっごく興味をそそりまして。
(おばあちゃんがカラオケ好きだったから業務用カラオケセットと一緒に買ったみたい。強い)
とにもかくにも、状態を確認して音を鳴らしてみないと何とも言えないので…その様子をお届けしつつ、レビューです。
Technics SU-2300とTechnics SB-65をレビュー。70年代のヴィンテージな音質を試す
早速チェックしていこうかと思うのですが、奥の奥の部屋で放置されていたスピーカーたちはこんな感じで。
ぶっちゃけ、このスピーカーは僕が物心ついた時からあった気がするんですけど…調べてみたところ、少なくとも年代は40年以上前ってのは確か。
さくっと調べてみたところ、この大きなスピーカーは「Technics SB-65」という型番で、パナソニックのオーディオブランド”Technics”のミドルモデルだそう。※当時のパナソニックは松下電器産業株式会社って名前でした。これ、豆知識。
ユニットは20cm イコライザー球付きダブルコーン型。
松下電器の”げんこつ”でお馴染みのユニット。
写真でも十分伝わるかと思うのですが、サイズはまぁまぁ大きめで。これがホコリを被って奥の部屋に置いてあったら気になりません?
サランネットが取り外せない仕様なのは気になるところではありますが、新しいスピーカーを買い揃えるまでに繋ぎとしては使えそうな。そんな印象です。
詳細は後述しますが、音質はまぁまぁ良かったので…ハードオフなんかで見かけたら買っちゃうのもありあり。中古の相場は5,000円くらいですし、ベストな音質ではないですが、お買い得かも。
ざっくり70年代のビンテージスピーカー「Technics SB-65」のスペックは以下の通り。
Technics SB-65のスペック
発売年 | 1970年台? |
中古相場 | 5千円~1万円 |
形状 | フルレンジ バスレフ型 1ウェイ・1スピーカー |
サイズ | W310×H580×D240 8.1kg |
出力 | 20W |
ユニット | 20cm イコライザー球付きダブルコーン型 EAS-20PW49S |
再生周波数帯域 | 50Hz~18KHz |
出力音圧レベル | 92dB/W/m |
インピーダンス | 8Ω |
ヴィンテージスピーカーSB-65の音質を試してみる(アンプはSU-2300)
アンプはSB-65と一緒に放置されていた「SU-2300」。接続していないですが、上に乗っかっているのがFMチューナー「ST-2300」です。
ひとまず、配線なんかはぐっちゃぐちゃだったので、綺麗にして接続し、電源を入れてみたところあっさり起動。
SU-2300には”AUX端子”があったので、iPod Classicを繋いで鳴らしてみたのですが…40年以上前のものとは思えないほどに明確な音質でした。
Technics SB-65の音質について、事前に調べた情報によれば、帯域は狭めで音場表現もそこそこって言われていたのですが、十分に聴ける音でした。悪くない。
エンクロージャー(箱、筐体のこと)の響きも良さげですし、低音は少々物足りないものの、高音域はパキッとしており、広がるというか…包まれるというか。とにかく柔らかい音質。実際に聴いてみると程よく良い感じなのです。
こちらがセットアップした状態。上に載っているのが松下電器製プリメインアンプ「Technics SU-2300」。下はFMチューナー「Technics ST-2300」ですが、こちらはアンテナが無いので飾りです。
多くのオーディオアンプは上側から熱を排出するので、重ね置きは基本NG。アンプの上には10cm程度のスペースを設けるのがおすすめです。
SU-2300(アンプ)も、ST-2300(チューナー)も、SB-65(スピーカー)も、じいちゃんの家から引っ張り出してきた時は外側も内側もホコリでめっちゃ汚れてて。
一通りお掃除してからセットアップしてみたのですが、雑な配置で試し聴きした時とは全然違う音に驚き。
最初はピカールでピッカピカに磨いてやろうと思ったのですが、多少曇りがあったほうが趣があるんじゃね? となって途中で中断。音質が良くなった理由としては、PCに接続して192KHz/24ビットで音声を出力していることと、端子類を綺麗にクリーニングした成果が出たのかなと。あと、やっぱり適切な配置でスピーカーを置くことって大事。
Technics SU-2300とTechnics SB-65の組み合わせって、決して高音質! 最高! ってわけではないのですが、なんか癖になる。そんな音。年季の入ったスピーカーですが、今聴いても安っぽく感じるような音ではないかなと。中音域/高音域も良く鳴りますし、この”柔らかい音”がクセになりそう。
僕はパナソニック(旧・松下電器)の”げんこつユニット”ってのを初めて試したのですが「こういう音なんだ」と。1970年台のスピーカーとアンプ…この時代に生まれてないけどなんだかエモい気持ちになりました。
スピーカーのサイズが結構大きめで、スペース的に耳の高さに置けなかったっていうのはものすごく悔しいポイントですが、それでも、40年以上前に発売されたアンプ「Technics SU-2300」とスピーカー「Technics SB-65」が奏でる音は生き生きしているというか…深みがあるというか。
音の定位もしっかりしているので、スピーカー配置の理想である”三角形の配置”で聞いたときに包まれるような感覚をしっかり味うことができました。
さっきも言いましたが、決して最高な音ではないんです。低音も少々控えめですし、高音域ももう少し欲しいところではあります。でも、なぜかずっと聴いていたくなる音。僕は松下電器の”げんこつユニット”って初体験だったのですが、これは間違いなく名機なのでは? と。
Aurex(オーレクス?アウレックス?)のスピーカー「SS-V1W」も4つあったのですが、こいつらもバリバリ現役。色々と使えそうです。
じいちゃんの家、年代物の宝庫。
Technics SU-2300とTechnics SB-65は中古2万円くらいで揃えられるかも
ちなみに、今回のトピックであるプリメインアンプ「Technics SU-2300」とスピーカー「Technics SB-65」って古いだけあってめちゃお安く売っていて。
相場としては、Technics SU-2300が10,000円ほど、Technics SB-65が5,000円ほどで売っているそうなので、気になるブラザーは探してみるといいかもですね。
(楽天やAmazonに置いてあるのも見つけましたが、高すぎるので却下)
AUX端子があるので、PCやiPhone、Androidスマホ、iPodやウォークマンなんかに接続して音楽を再生できますし、Amazon Echoに繋げばAlexaにお願いして音楽を再生することができるので…レトロな雰囲気に包まれつつQOL(クオリティオブライフ)は爆上がり。
問題は状態が良いものを見つけられるかどうかってお話なんすけど…レトロなオーディオシステムを組みたい人は探してみるといいかもです。もしかしたら、ハードオフなんかでもひっそり置いてあるかもしれません。
ちなみに、スピーカーと一緒に引っ張りだしてきた業務用カラオケ「SONY MDK-500 Karaoke System」も状態をチェックしてみたんですけど、こちらも現役バリバリ。
配線も、ボタンも、リモコンも、仕様も、使い方も。全てが謎なので、また別の機会にじっくり触ってみようかなと思っているのですが、確かなのは僕たちが知っているようなカラオケシステムじゃないってこと。
インターネットに接続して、楽曲を取り込んで…なんてもってのほか。なんかカラオケ音源流すのにCDみたいなものを入れないとだめそうな、そんな雰囲気。
業務用カラオケについては、ひとまずこのままそっとしておくとして。”Technics SB-65″は年代物のスピーカーですし、同価格帯のスピーカーの中でも名機だったようなので大事に使っていきます。
プリメインアンプ”Technics SU-2300″とFMチューナー”Technics ST-2300″の状態も良いですし、ほんと良いもの見つけてきた。