音質や性能は悪くない。
BIGBIG WONより、低遅延のワイヤレスゲーミングイヤホン「A1 HALO」をご提供頂いたので、音質や使用感をチェックしつつレビューをお届け。A1 HALOは比較的買いやすい価格&低遅延でのゲームプレイを想定したワイヤレスイヤホンで、音質は良好。
機能性…という点では少し気になるところもありますが、そのあたりにも触れていこうかと思うので、購入を検討している人は参考にどうぞ。
音質良好&低遅延のワイヤレスイヤホン「A1 HALO」をレビュー
BIGBIG WON A1 HALOは、比較的買いやすい価格で優れた音質&低遅延が特徴のワイヤレスイヤホン。10mmのダイナミックドライバーを搭載し、最大25時間の電池持ち、低遅延のゲームモード(60ms)など、なかなかにコスパ良きなイヤホン。
BIGBIG WONと言えば、「Gale」や「RAINBOW2 Pro」といった高コスパ&高性能コントローラーを展開している中国のメーカーですが、ゲーミングヘッドセットも参戦です。
付属品はA1 Halo本体と充電用のUSB-A to Cケーブル、S/M/Lのシリコン製イヤーチップ(1つは装着済み)。若干既視感のある見た目はひとまず置いておいて、まずはA1 HALOのスケルトンデザインを眺めていきましょう。
スケルトン仕様のデザイン
A1 HALOはクリアケースを採用していて、ホワイト/パープルともに中身が見えるスケルトンデザイン。ケース表面にはイヤホンのLEDを透過できるように2つの丸い窪みがあります。(そんなに効果はなさそうだけど)
個人的に質感や見た目の印象は悪くないですが、ロゴのデザインは…あまりよろしくないかなと。充電ケースの左側には充電用のUSB Type-C端子を搭載。
充電ケース背面にはモデル番号やバッテリー容量などが記載。
ケースをパカっと。ケース内部にはイヤホンが”ステム”でケースの充電端子と接しており、マグネットが搭載されているためパチッと収まってくれます。ケースはアクセスしやすく、イヤホンも取り出しやすい。
イヤホンのデザイン
お次はイヤホンのデザインについて。イヤホンはカナル型になっていてフィット感と装着感は快適。
ステム部分はクリアなスケルトン仕様。A1 HALOにはS/M/Lのイヤーチップが付属しますが、若干大きめのサイズのイヤーチップを装着したほうが遮音性を高めることが出来ておすすめです。
単体6時間、ケース込み25時間の電池持ち
BIGBIG WON A1 HALOの電池持ちはイヤホン単体で6時間、ケース込みで最大25時間。LEDの色はバッテリー残量が10%だろうが、100%だろうがずっと赤色。
タッチパネルの操作方法
A1 HALOはタッチパネルをイヤホンのステムに搭載しており、様々な操作が可能です。主な操作方法は以下の通り。
再生/停止 通話の応答 | イヤホンを2回タップ |
音量を下げる | 左側のイヤホンを1回タップ |
音量を上げる | 右側のイヤホンを1回タップ |
次の曲 | 右側のイヤホンを3回タップ |
前の曲 | 左側のイヤホンを3回タップ |
ノイズキャンセリング | 左側のイヤホンを長押し |
ゲームモード | 右側のイヤホンを長押し |
操作のレスポンス自体は悪くないですが、タッチパネルの位置的に若干操作しづらいかなと。
ミュージックモードとゲームモードが用意されており、切り替え時は音声によるアナウンスが入りますが、ノイズキャンセリング切り替え時は切り替え音が鳴るだけで現在どちらの状態か分かりにくいのは惜しいところ。
#Tips |
A1 HALOは再接続時になぜか音量が最大になる仕様。そのままだと耳が終わるので、AndroidスマホやPCは音楽ストリーミングアプリや設定の音量制限機能を使っておくのがおすすめ。…ガチでびっくりする。 |
音楽やゲームでA1 Haloの音質を試す
音質を試すために視聴するのはいつものレビュープレイリスト。コーデックはSBCでGalaxy Z Flip5に接続して音質を試していきます。
まずは”ミュージックモード”で音楽を聴いた時の音質から。
音質を試すため視聴したプレイリスト
- traveling – 宇多田ヒカル
- Love in the First Degree – Bananarama
- bad guy – Billie Eilish
- Don’t Stop Believin’ – Glee
- 恋をするだけ無駄なんて – シャ乱Q
- DOLLS – Janne Da Arc
- サヨナラの意味 – 乃木坂46
- Bad Romance – Lady Gaga
- Talking to the Moon – Bruno Mars
- Ave Maria – Jackie Evancho
- ラヴィット – ピノキオピー
- Creep – Radiohead
A1 Haloの対応コーデックは「SBC」と「AAC」の2つ。iPhoneやiPadはAAC、AndroidスマホやPC、その他のデバイスはSBCで接続することになりますが、音質はなかなかに良好で、音の傾向はドンシャリ。
例えば、BananaramaのLove in the First Degreeなどの80年代ユーロビートはボーカルが際立つし、テンポよく刻むスネアドラムや跳ねるようなシンセサイザーも良い感じに鳴ってくれますが、ビリーアイリッシュのbad guyなどの低音が特徴的な楽曲は全体的にこもる…というか、低音が潰れがち。
とはいえ、バンドミュージックはもちろん、J-Popやロックもバランスよく聴ける印象なので、音の解像度こそもう一声欲しいところですが音質は悪くないと思っていいかも。
#Tips |
A1 HALOは、30db スマートノイズキャンセリングに対応していますが、ノイキャンはおまけ程度。元々遮音性の高い大きめサイズのイヤーチップを付けていると変化が”ほぼ”分からないくらいの性能です。 |
周波数特性を計測してみる
BIGBIG WON HALOの周波数特性も計測してみたので、参考までに。周波数特性を見ても分かるとおり、音質はドンシャリ傾向。
高音域帯にあたる4kくらいからなだらかに下がっていき、10kを超えたあたりでガクッと落ちていますが、これはそのまま音の解像度に直結していて、超高音域帯の再現は苦手。ギターやピアノの生鳴り感というか…倍音成分までは伝わらないので、このあたりは価格なりって感じかと。(あくまでも僕の印象です)
低遅延のゲームモード
さて、A1 Haloを選ぶ理由になるであろう”低遅延のゲームモード”についてですが、遅延は一般的な音ゲーも普通にプレイできるレベルで快適。
原神などのオープンワールドゲームでも十分世界に没入できるし、低音がブーストされているぶん迫力もマシマシで、バトロワ/FPSゲームでも敵の位置をある程度把握しつつプレイできるかなと。足音テストでの”音の定位感”は高価格帯のヘッドセットと比べて正確さでは劣る印象でしたが、カジュアルにプレイするなら問題なさそう。
スペックと仕様
名称 | BIGBIG WON A1 HALO |
ドライバー | 10mm ダイナミックドライバー |
コーデック | SBC/AAC |
通信 | Bluetooth 5.3 |
対応プロファイル | A2DP/AVRCP/HSP/HFP |
周波数帯域 | 20Hz-20KHz |
感度 | 103±3db |
インピーダンス | 32Ω |
バッテリー | イヤホン:40mAh ケース:380mAh |
価格 | 5,599円 ※Amazonの価格 |
その他 | 低遅延ゲームモード(60ms) ノイキャン タッチパネル操作 |
コスパ重視で及第点以上のパフォーマンスを求めるならいい選択肢になるかも
さてさて、BIGBIG WONのゲーミングイヤホン「A1 Halo」の音質を試しつつ、ゲームでの使用感についてレビューをお届けしてきましたが、最後に僕のレビューと評価をまとめておきます。
BIGBIG WON A1 レビュー&評価
しっかり低遅延でコスパも良い。
メリット
- 比較的買いやすい価格
- ドンシャリ傾向の音質
- 軽い装着感
- 低遅延のゲームモード
- スケルトンデザイン
デメリット
- 対抗コーデックがSBCとAACのみ
- 接続時に音量が最大になる
- 自動電源オフなどの機能が無い
- 説明書が日本語非対応
音質 | |
機能 | |
装着感 | |
デザイン | |
コスパ | |
総合評価 |
※レビューの評価基準についてはこちら。
A1 HALOの僕のレビューと評価をまとめるとこんな感じ。
説明書が日本語非対応だったり、再接続時に音量が最大になったり、ケースに収納しても自動で接続を切ってくれなかったり、若干惜しいところはあるものの、音質は悪くないですし、コスパも良いほうかなと。あともう少し安ければもっとおすすめできるかな?って感じなので、セール時などに購入できれば最高。
音質と得られるゲーム体験を考えるとコスパは良きです。スケルトンデザインが気に入っていて、低遅延のゲームモードを求めている人はいい選択肢になるかも。