新しいコンデンサーに交換して復活。
今回は、もう何年も前に電源が付かなくなって放置していた「Macbook Pro 13インチ Touch-Bar搭載モデル」を修理したので、備忘録としてダダっと記事にまとめておきます。
大前提として、Macbook Proの修理は完全に自己責任となります。当然サポートも対象外。特に、今回はコンデンサーの交換になるため、最悪の場合破損してコンデンサーが燃えたり、それが原因による火災の危険性もあるため、知識がない場合は触れず、AppleサポートやMacbookの修理を行っている業者にお願いするのがベター。
あくまでも、こんな風に修理できるんだ...くらいに読んでもらえれば。
電源が付かない&起動しないMacbook Proを自分で修理する方法

不意に修理しようかな?と思い立ったのは、2016年に発売されたTouch-Barを搭載するMacbook Pro。
突然電源が入らなくなり、どう頑張っても起動しなくなっていたMacbook Proですが、なんとなく原因はコンデンサーかも?と思っていたので、裏蓋を開いて確認してみました。そしたら、やっぱりコンデンサーが破損して焦げていたので、今回はこのコンデンサーを交換して、起動しないMacbook Proを修理する方法について、備忘録として記事にしておきます。
- T3のトルクスドライバー
- 交換用のタンタルコンデンサー(47uf 16V 3528)
- 国産が欲しかったけど...見つけられなかった。
- Macbook Proに搭載されているコンデンサー「NEC CN7」の抵抗値は33uf/16Vですが、ワンクラスぐらいなら大きくてOK。
- はんだごて(gootの温度調整機能付きがおすすめ)
- 精密基板用はんだ
- はんだ吸い取り線
Macbook Proの修理で使用したアイテムは上記の通り。いくつかのステップに分けてご紹介していこうかと思うので、参考にどうぞ。

まずはStep1。Macbook Proの裏蓋を開きます。
Macbook Proの裏側のカバーは6か所がネジ固定されているため、「T3のトルクスドライバー」を使用して外していきましょう。


6か所のネジを外したあとは、4つのネジがある側にスライドするように持ち上げれば簡単に外すことができます。
上記右側の画像でツメの位置を確認できると思うので、事前に確認しておくのがおすすめ。

Macbook Proを開いたら、お次は破損箇所の特定。
今回は全く起動せず、通電もしていないため、おそらく原因はコンデンサー...ってことで、コンデンサーをひとつずつ確認していきます。※Macbook Proが起動しない、電源が入らない場合、コンデンサーが原因であることが多いみたい。

びっしりと並んだコンデンサーの中に、明らかに焦げて破損しているものを見つけたので、今回はこいつが原因でMacbook Proが起動しない、通電しないと判断。

コンデンサーの型番と抵抗値、定格出力を確認し、同様または近い仕様の代替品を準備して次のステップに移ります。
Macbook Pro Touch-Bar Late2018に搭載されているコンデンサーは「NEC CN7」。NEがNeoCapacitor、Cが製造日(2017年3月製造)を表します。定格電圧は16V、抵抗値は33uF、サイズの規格は"3528"なので、同じか、ワンクラス上くらいのタンタルコンデンサーなら使用可能。

代替品となる新しいコンデンサーを容易したら、破損したコンデンサーを取り外し、基盤を綺麗にする。※はずす前に写真を撮っておくと、新しいコンデンサーの向きを間違えなくて済みます。
Macbook Proの基盤のはんだは溶けにくかったので、400度くらいまで温度をあげられるはんだごてがおすすめです。フラックスとフラックスクリーナーも用意しておくと作業しやすい。


基盤のランド(はんだが乗る場所)にフラックスを塗ったら、新しいコンデンサーを取り付けます。
コンデンサーには極性があるため、向きを確認して取り付けるように。コンデンサーの上部にラインが描かれてると思うので、正しい向きで合わせましょう。

最後に、裏蓋を取り付けない状態でMacbook Proを起動し、画面が無事に映れば修理は完了。裏蓋を元通りに戻して終わりです。
もし、通電しない場合はコンデンサーが正常に取り付けれていない可能性があるので、やり直し。コンデンサーの向きを間違えていたり、正しくはんだづけできていない場合は煙が出たり、発火することもあるので、細心の注意を払って作業しましょう。
新しいコンデンサーが問題なく取り付けできて、無事に交換作業は終えたのにMacbook Proが正常に使えない、画面は映るようになったけど、アップデートが完了しない...という場合はソフトウェアに問題がある場合があります。
そういったシチュエーションに遭遇した場合は以下の記事が役に立つと思うので、こちらも併せてチェックしてみるといいかも。
結論:起動しない、電源が入らないMacbook ProはAppleサポートに連絡を
今回は、起動しなくなって放置してたMacbook Proを自分で修理してみましたが、交換用のタンタルコンデンサーが手元に届くまで1か月くらいかかってるし、コンデンサーは小さいので作業も厄介。
はんだごての扱いに慣れてはいても、まぁまぁ面倒だったので...電源がつかない&起動しないMacbook Proはやっぱり修理に出すのが最適解かなと。もし、自分で修理しようと思ってこの記事を見に来た人がいれば、全力でAppleのサポートまたは修理業者に出すのをおすすめします。
とはいえ、僕みたいにずっと放置してて、もう使う予定も見込みもない壊れたMacbookなら、自分の経験値にもなるし、知識も増えるし、チャレンジしてみるのもいいかもしれません。
何かしらの参考になれば!