新型任天堂スイッチのスペックや機能をおさらい。グラフィック性能はPS4と同等で発売日は2024年内?
画像はNintendo Switch(有機ELモデル)。
発売から7年が経過した任天堂の人気ゲーム機「Nintendo Switch」ですが、そう遠くない未来に新型モデル(後継機)が登場するかも…って噂が出ているので、改めておさらい。
2021年10月8日に発売された「Nintendo Switch(有機ELモデル)」は、スペックが通常モデルと同じで性能の向上はなかったですが、2024年内の発売が期待される新型モデルの性能はPS4やXbox Oneくらいになるかもです。
※Update 2024/2/26, 日本経済新聞が任天堂スイッチの後継機は2025年3月に発売されると報じているので追記。転売対策で当初より遅い発売日となるようですが、正式に発表されたわけでは無いですし、信ぴょう性についても微妙なので…あくまでも噂程度に。
新型任天堂スイッチのスペックや機能をおさらい。グラフィック性能はPS4と同等
2024年内の発売が期待されている新型任天堂スイッチは、限界が近づきつつある性能を向上させた任天堂の次世代ゲーム機。名称は「Nintendo Super Switch」とか、「Nintendo Swith Pro」だとか、リークや媒体ごとに異なっていて今のところは不明。
まずは任天堂が開発中と思われる新型任天堂スイッチに関するスペックや機能、性能についての噂をダダっとおさらいしていきましょう。
- 現行モデルより大きい8インチの画面
- CPUはARM Cortex-A78(8コア)、GPUはNvidia AmpereアーキテクチャーベースのTegra239
- グラフィック性能はPS4やXbox One程度
- NVIDIAのDLSSに対応
- DLSSに似た技術の特許を任天堂は出願済み
- 現行モデルとの後方互換性あり
- ゲームソフトは10ドル(約1,000円)高くなる
- 発売日は2024年内?(2025年3月との情報も)
- 価格は400ドル(58,000円)?
初めて具体的な情報が出てきたのは、FTC(米連邦取引委員会)対マイクロソフトの独占禁止法の公聴会。Activision Blizzard CEO Bobby Kotick氏が任天堂の古川社長に出したメール内容から次世代機の一部の性能が明らかになりました。
The successor to the Nintendo Switch is said to have power that is “closer alignment to eighth generation hardware." The eighth generation including the PlayStation 4 and Xbox One.
“Given closer alignment of Gen 8 platforms and our previous offerings on PS4 and Xbox One, it’s reasonable to assume we can make something compelling for NG (next-generation) Switch as well,"said Kotick.
任天堂の次世代機はPS4やXboxOneなど第8世代のハードウェアに近いパワーを持つと言われています。Kotick氏は「Activision Blizzardはそれらの製品(第8世代のゲーム機)と緊密に連携してきたので、任天堂の次世代機でも魅力的なコンテンツを作成できると考えるのが合理的です」と述べています。
VRChartz
情報によれば、新型任天堂スイッチ(後継機)は10年前に発売された第8世代のゲーム機(PS4やXbox One)と同じくらいの性能になるのかなと。
ただ、注意したいのはコティック氏は新型任天堂スイッチ(後継機)のスペックについて把握しているわけではないということ。コティック氏は新型任天堂スイッチのスペックを知っていて発言しているわけではないので、あくまでも参考程度にしておくのが良さそう。
#Tips |
今回のトピックに直接関係はないですが、Kotick氏は任天堂スイッチにCoDシリーズを投入しなかったことをシンプルに後悔しているみたいなので、次世代機の任天堂ゲーム機ではCoDシリーズも参戦するかも。 |
ちなみに、新型モデルの名称については今のところ様々なメディアで「Nintendo Switch Pro」と呼ばれていますが…個人的にNintendo Switch Proって名前では登場しないかなと。…断固として無いかなと。
任天堂っぽくないネーミング。
グラフィックは大幅に進化。UnrealEngine5が動作するかも
GamesCon2023にて、新型任天堂スイッチでUnrealEngine5が動作するデモが披露された…という噂がありましたが、新型任天堂スイッチに搭載されるCPUについても情報が出ていて、新型モデルのGPU「Tegra239(Ampereアーキテクチャー)」に搭載される"CUDAコア"は1,280基。
CPUは「Cortex A78」ベースの8コアCPUが搭載されるとのこと。
#Tips |
新型任天堂スイッチに搭載されるGPUはRTX3000シリーズで採用されたAmpereアーキテクチャー。サムスン製でプロセスルールは8nm → 7LPHと呼ばれる新しいプロセスが採用されるとのこと。ベースは2048基のCUDAコアを搭載する"T234″と思われますが、消費電力を抑えるため1,280基に抑えられるようです。 |
動作クロックやL3キャッシュ容量など、CPUの詳細なスペックは不明ですが、Ampereアーキテクチャーは"DLSS"が使用できるため、アップスケーリングを活かしたレイトレーシングで高画質を実現する可能性もあるかもですね。
新型任天堂スイッチの性能自体はPS4やXbox Oneと同等になりそうですが、Ampereアーキテクチャーによる新技術やプロセスルールの微細化により、グラフィックは大幅な進化が体感できそうな予感。
現行ゲーム機と新型スイッチのグラフィック性能を比較
テラフロップス(TFLOPS) | |
PS4 | 1.84 TFLOPS |
PS4 Pro | 4.2 TFLOPS |
PS5 | 10.3 TFLOPS |
Xbox One | 1.3 TFLOPS |
Xbox Series X | 12.15 TFLOPS |
RTX 4070 (PC向けのミドル帯グラボ) | 29.15 TFLOPS |
Nintendo Switch | 0.5 TFLOPS |
Nintendo Switch(後継機) | 2~3 TFLOPS? |
参考までに、現行ゲーム機のグラフィックス性能を比較してみるとこんな感じ。※Nintendo SwitchとNintendo Switch(有機ELモデル)の性能は同じ。
新型任天堂スイッチ(後継機)の性能がPS4やXbox Oneと同じくらいだとすれば、単純計算で3倍~5倍の性能になることは予想できるものの、それでも、PS5やXbox Series Xとの差は絶大。
とはいえ、上述の通りAmpereアーキテクチャー採用でレイトレーシングやDLSSをグイグイ活かしたグラフィックが実現できると思われるため、ゲーム体験は大きく向上すると思われます。
#Tips |
TFLOPS(テラフロップス/単精度浮動小数点数)とは、PCの演算処理能力の測定値のこと。1秒間に1兆回の計算を"何回"処理できるか?を測定し、グラフィックス性能の目安や指標になります。 |
グラフィック性能と電池持ちはトレードオフの関係
Nintendo Switchは携帯機と据え置き機のハイブリッド。
現状、モバイル機のグラフィック性能とバッテリーライフはトレードオフの関係にあり、新型も「携帯機と据え置き機のハイブリッド」を維持するなら、PS5やXbox Series Xのようなグラフィック性能を実現できないのは仕方ないかなと。
3日間で1,000万本を売り上げ、最も早く売れた任天堂ゲームとしてギネス世界記録を達成した「ゼルダの伝説 ティアーズオブザキングダム」ですが、携帯モードでのプレイならまだしも、TVモードではグラフィックのシャギー感、粗さが目立つ印象だったので、DLSS×レイトレーシングでどれだけグラフィックが向上するのか…すでに期待MAX。
現行モデルのソフトと互換性があるかも
海外メディア”universoNintendo”によれば、性能が向上した新型任天堂スイッチは現行モデルの任天堂スイッチと下位互換性があるとのことで、この情報はPHブラジルのポッドキャストで共有されました。
PHブラジルはこれまでに任天堂やパートナーの動きに関する情報を事前かつ正確に伝えてきた実績もあるので、これはなかなかに見過ごせない情報。現行モデルとの互換性が維持されれば、これは大きなメリットにもなりえるので…続報に期待。
発売日はいつ?価格も気になる
新型任天堂スイッチの発売日についてですが、日本のゲーム業界に詳しいカンタンゲームズのセルカン・トト氏はGamesIndustry.bizで「新型任天堂スイッチは2024年内に発売され、価格は400ドル(58,000円)で発売される」と予想しています。
#Tips |
新型任天堂スイッチはゲームソフトの価格も1,000円ほど高くなる可能性が高め。現行モデルの後方互換性は備えるという情報も多いですが、こちらは実際に発表されるまで分からない。 |
なにかしらの新機能がある可能性は高いものの、現行モデルと似たようなモデルになるそうなので、携帯ゲーム機の路線は踏襲する…と思ってよさそう。
日本経済新聞は新型任天堂スイッチは2025年3月に発売されると報じており、2024年内から2025年3月の発売に延期されたのは、転売されないように在庫を確保したり、ソフトのラインナップを揃える狙いがあるとのこと。信ぴょう性は微妙。任天堂の発表を待ちましょう。
価格は400ドル(約58,000円)の可能性が高い
任天堂スイッチの新型モデルの価格については以前にも情報が出ており、ゲーム関連の情報をリークしているZoppo氏が任天堂の動向に詳しい情報筋から得た情報では、新型任天堂スイッチ(後継機)の価格は399ドル。
日本円にして約58,000円。情報筋によれば399ドルという価格は任天堂が考える"ゴールデンナンバー"とのことで、ゲーム機の処理能力を向上させ、利益も出し、ユーザーも繋ぎ止められる価格設定とのこと。
Zippo氏は不正確な情報を出してRedittから追放されたこともある人物ですし、裏付けるような情報、ソースも無かったのであくまでも参考程度にですが…新型任天堂スイッチの価格は400ドル程度になる可能性が高いかも。
2023年株主総会の次世代機に関する言及
2023年6月23日に公開された"第83期 定時株主総会 質疑応答“にて、新型任天堂スイッチ(後継機)への移行について言及があったので、予習も兼ねておさらい。
Nintendo Switchは累計1億2000万台以上を販売している。当社のゲーム専用機のビジネスの歴史の中においても、7年目となる当期(2024年3月期)に1500万台のハードウェア、1億8000万本のソフトウェア販売を見込んでいる例はなく、未知の領域に入ったととらえている。
第83期 株主総会 質疑応答
任天堂スイッチは累計1億2,000万台以上販売。7年目に1,500万台のハード(ゲーム機)、1億8,000万本のソフト販売を見込んでおり、任天堂は「未知の領域に入った」と捉えているとのこと。
また、新型任天堂スイッチのスペックや仕様については「将来のハードウェア仕様について常にさまざまな検討を行っているが、この場において、将来のハードウェアに関する具体的なコメントは控えさせていただく」としたうえで、新型任天堂スイッチ(後継機)への移行について以下のように説明してます。
以前は、ハードウェアだけが当社がお客さまとつながる手段であり、ハードウェアが新しくなるとお客さまとの関係を再構築していく必要があった。いっぽう、Nintendo Switchに関しては、ニンテンドーアカウントを介して、さまざまなお客さまと直接つながっている。
ニンテンドーアカウントはゲーム専用機由来だけではなく、モバイルアプリ由来も含めて、世界中で多くの方に作成いただき、アカウント数は2億9000万以上。Nintendo Switchから次世代機への移行においては、ニンテンドーアカウントを活用しながら、お客さまにうまく移行していただけるように努めていきたいと考えている。
第83期 株主総会 質疑応答
発売サイクル的に新型モデルの登場は近いかも
さて、新型任天堂スイッチの性能やスペックに関する噂についておさらいしてきましたが、任天堂スイッチの発売から7年が経過し、「さすがに後継機の情報くれ…」というのが僕たちユーザーの本音。
発売日 | |
ゲームキューブ | 2001年9月14日 |
Nintendo DS | 2004年12月2日 |
Wii | 2006年12月2日 |
Nintendo 3DS | 2011年2月26日 |
Wii U | 2012年12月8日 |
Nintendo Switch | 2017年3月3日 |
Nintendo Switch(有機ELモデル) | 2021年10月8日 |
ここ最近の任天堂ゲーム機の発売サイクルを考慮しても、そろそろ後継機が発表されておかしくない頃合いです。
2021年に発売された「Nintendo Switch 有機ELモデル」は、美しい映像と大きくなった画面で魅力的なゲーム機なのは間違いありません。でも、性能が向上したモデルを待ち望んでいた人は残念な気持ちもあったはず。
ポケモンSVやゼルダの伝説ティアーズオブザキングダムで多くのメディアが問題提起していましたが、近年のグラフィックや要求スペックの向上により、現行のNintendo Switchはハードウェア的な限界も迎えつつある…というのも現実。
新型モデルの続報に期待です。