インナーイヤー型でLDAC&ハイレゾ対応は今のところ唯一無二。
今回は、SOUNDPEATSよりご提供頂いた新型ワイヤレスイヤフォン「SOUNDPEATS Air3 Deluxe HS」のレビューをお届けです。
このイヤフォンの特徴は、7,180円という買いやすい価格ながらLDAC対応でハイレゾ音源が楽しめるほか、自動装着検知機能で使いやすさにもコミット。それでいて低遅延のゲームモードなんかにも対応しているところ。
この記事の要点としては、機能と外観、コスパ、ほかのイヤフォンとの音質比較に焦点を当てつつ、ダダっとレビューしていこうと思うので参考にどうぞ。SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSの価格は7,180円、発売日は10月22日。
SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSをレビュー。LDAC&ハイレゾ対応で音質も価格以上
それじゃ、早速「SOUNDPEATS Air3 Deluxe HS」のデザインをチェックしつつ、機能や音質についてレビューといきましょう。
このイヤフォンの知っておきたいトピックとしては……
- 世界初ハイレゾ対応インナーイヤー型ワイヤレスイヤホン
- LDACコーデック対応。20Hz-40kHzの周波数特性
- 14.2mm径ダイナミックドライバーを搭載
- ゲームモード対応(低遅延モード)
- 装着検出機能
- 最長20時間の音楽再生
- イヤホン単体で最大5時間、ケース込みで最大20時間
- 価格は7,180円 ※2つのクーポン併用で今なら4,941円!
上記の通り。14.2mmのダイナミックドライバーを搭載しており、買いやすい価格ながらもハイレゾ相当の音質で楽しめるコーデック”LDAC”に対応しているというのが大きなポイントですね。
#Tips |
LDACはソニーが開発した高音質コーデック。従来のBluetooth用コーデック”SBC”と比べ約3倍の情報量を伝送可能でハイレゾ相当の音質を誇ります。最大990kbpsの伝送レートを確保することで、96kHz/24bitまでの音質伝送を実現しており、音の歪みを大幅に低減しつつ、音質も向上。原音に忠実にハイレゾ音源の繊細な表現を再現してくれますよ。 |
形状はインナーイヤー型なので装着感もめっちゃ軽くて。音楽再生はイヤホン単体で最大5時間、ケース込みで最大20時間と十分な電池持ちです。
ちなみに、付属品はイヤフォン本体とクイックスタートガイド、USB-A to Cケーブルでした。シンプルイズベスト。
まずはSOUNDPEATS Air3 Deluxe HSのデザインから見ていきましょう。
SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSのデザインを眺める
SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSのデザインはこんな感じ。充電ケースはピアノのような鏡面仕上げになっていて、漂う高級感がGoodですね。
(ただし、指紋はめっちゃ付く)
収納ケースにはペアリングやリセットで使う”マルチボタン”と充電状態などを表すLEDインジケータが搭載されています。
ケース背面にはSOUNDPEATSのロゴ。サイズは6×2.3×4.8cm、重さは150g。
ヒンジは少々強度が心配なので、逆パカしないように要注意ですね。
ケースをパカッと。光沢のある筐体とは対照的に、イヤフォン本体とケース内面はマットな質感。
ケース底面には充電用のUSB-C端子が搭載されてます。
ちなみに、手で持った時のサイズ感はこんな感じで結構コンパクト。
お次はイヤーバッズ。イヤフォン本体のデザインについてみていきましょう。
イヤフォンはL/Rともにタッチセンサーが搭載されており、音楽の再生/停止、音量UPや音量DOWNといった操作が可能です。
形状は装着感の軽い”インナーイヤー型”。ステムはちょこっと長め。
もう少し違う角度から見てみましょう。イヤフォンのステムには充電用の端子があるのですが、ステムのデザインと溶け込んでて良いアクセントになってます。
イヤフォンの上部には自動装着検知用のセンサーが搭載。
装着感はかなり軽くて疲れにくいですが、僕みたいにトラガス(耳の穴のところ)にピアスを付けている人はイヤフォンがピアスで内側に押されるので……位置調整の時に通気孔が内耳に引っかかる感じがあるかも。
指紋はめっちゃ付きやすい
デザイン関連で惜しいのが、光沢のある充電ケースに指紋がめっちゃ付くってところ。
ピアノっぽい雰囲気が出ていて高級感もあるのですが、普通に使っているとテッカテカのべったべたになると思います。惜しい。
知ってると役立つ操作方法
SOUNDPEATS Air3 Deluce HSのイヤーバッドにはタッチパネルが搭載されており、イヤフォンをタップしたり、長押ししたりして音量調整や再生/一時停止などの操作ができます。
レスポンスも良いですし、操作感も良き。
SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSの操作方法
再生/停止/電話の応答 | イヤフォンを2回タップ |
音量ダウン | 左側のイヤフォンを1回タップ |
音量アップ | 右側のイヤフォンを1回タップ |
前の曲へ | 左側のイヤフォンを1.5秒長押し |
次の曲へ | 右側のイヤフォンを1.5秒長押し |
着信拒否 | どちらかのイヤフォンを1.5秒長押し |
通話切り替え | どちらかのイヤフォンを2秒長押し |
音声アシスタント | 右側のイヤフォンを3秒長押し |
ゲーム | 左側のイヤフォンを3秒長押し |
ペアリング | ケースのマルチボタンを3秒長押し |
リセット | イヤフォンを収納し、ケースの蓋を開いた状態でマルチボタンを10秒間長押し |
SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSはマルチポイント接続に対応していないため、接続デバイスを切り替えたいときはマルチボタンを長押しして再度ペアリングが必要です。
SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSの音質を実際に聴いて試す
お待たせしました。ここからはSOUNDPEATS Air3 Deluxe HSの音質についてみていきましょう。
聴くのはいつものプレイリスト。デバイスはPixel 5aでコーデックはLDAC。楽曲はハイレゾもしくはロスレス音源でSOUNTPEATS Air3 Deluxe HSの音質を試していきます。
- traveling – 宇多田ヒカル
- Love in the First Degree – Bananarama
- bad guy – ビリー・アイリッシュ
- Don’t Stop Believi’n – Glee
- DOLLS – Janne Da Arc
- 恋をするだけ無駄なんて – シャ乱Q
- サヨナラの意味 – 乃木坂46
- Rain On Me – Lady Gaga
- Bad Romance – Lady Gaga
- Talking to the Moon – ブルーノ・マーズ
- バンドエイド剥がすような別れ方 – 乃木坂46
このワイヤレスイヤフォンは低音に特徴のある音質ですが、音質の傾向についてダダっとまとめると……
- 低音は強めにブーストされていて、頭の奥に響いてくる感じ
- 楽曲によっては、低音が強調されすぎて楽曲のディティールがぼやけがち(badguyとか顕著に出る)
- LDAC接続時は音の解像感も高く、それぞれの音が際立つ
- ボーカルの声も比較的クリア
- 高音もよく伸び、LDACの情報量もさすが
こんなところ。
もう少し詳しくチェックしてみると、たとえば、宇多田ヒカルのtravelingだとバックコーラスは際立ち、ボーカルはしっかり前に出てきててクリア。楽曲を支えるベースラインもよく響いています。埋もれがちなギターのカッティング音もしっかり聞き分けることができますよ。
(つまり、LDACの情報量の多さがいい仕事してる)
逆に、bad guyのようなベース音が特徴的な楽曲は低音が強調されすぎてディティールがぼやけてしまうかなぁと。
それと、最近はyamaの”色彩”にハマっていてよく聴いていますが、この楽曲は色々な音が使われているぶん情報量の多さなんかは実感しやすいかもですね。
サヨナラの意味やTalking to the Moonを聴いていてひしひしと感じたのですが、SOUNDPEATS Air3 Deluxe3 HSは”ピアノの音”がめっちゃ良い。
装着感
お次は装着感について。
SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSは”インナーイヤー型”なので、装着感は軽く、疲労も感じにくいのですが、人によっては合う/合わないがあるのでそのあたりはご注意を。※これはインナーイヤー型の宿命。
僕の耳には少々大きめで少しだけ圧迫感がありました。
あと、すでにちらっと触れていますが、僕みたいにトラガス(耳の穴のところ)にピアスを付けている人は、イヤフォンがピアスで内側に押されるため、位置調整の時に通気孔が内耳に引っかかる感じはあるかもしれません。
頭を振ったくらいでは落ちないので、そのあたりは安心です。
ゲームモード
SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSは「ゲームモード」と呼ばれる低遅延モードを搭載しています。
試してみたところ、ゲームモードをONにしていなくても動画やゲームで明らかな遅延を感じることはなかったですが、音ゲーなどをプレイする場合はゲームモード:ONでプレイしたほうがいい結果がでるかもですね。
#Tips |
ソニーが開発した高音質コーデック「LDAC(エルダック)」は遅延が大きいといわれていて、遅延の影響、大きさでいえば”aptX LL < aptX < AAC < SBC < LDAC”です。低遅延で選ぶんじゃなくて、音質で選ぶコーデックがLDAC。 |
ゲーム用途で購入するなら他に最適なイヤフォンはいくらでもあるので、おまけくらいの気持ちでいるといいかも。
電池持ちは?
SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSの連続音楽再生は、イヤホン単体で最大5時間、ケース込みで最大20時間。
日常使用であれば問題ない電池持ちとなっているので、そこまで気にする必要はないですね。
- 充電ケースのLEDとバッテリー残量
- 緑色「残量50%以上」
- 黄色「残量49-10%」
- 赤色「残量10%以下」
- 充電中のLEDの意味
- 赤色でゆっくり点灯「残量 0-19%」
- 黄色でゆっくり点灯「残量20-69%」
- 緑色でゆっくり点灯「残量70-99%」
- 緑色で点灯「充電完了」
LEDインジケーターの表示と状態については上記通りです。
SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSのスペックと仕様
製品名 | SOUNDPEATS Air3 Deluxe HS |
ドライバー | 14.2mm ダイナミックドライバー |
形状 | インナーイヤー型 |
サイズ | 6×2.3×4.8cm 150g |
接続 | Bluetooth 5.2 |
周波数帯域 | 20Hz – 40KHz |
接続距離 | 10m |
音楽再生 | イヤホン単体:最大5時間 ケース込み:最大20時間 |
バッテリー | イヤフォン:30mAh ケース:300mAh |
その他 | LDAC対応 ハイレゾ音源対応 自動装着検知 低遅延のゲームモード USB-C |
ほかのイヤフォンと音質を比較してみる
せっかくなので、SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSとほかのイヤフォンの音質もダダっと比較してみましょう。
かなりざっくりとした比較になりますが、いろいろと聴き比べてみると……
- 音質の良い順番
- WF-1000XM4 > AirPods Pro(第2世代) > Galaxy Buds Pro > SOUNDPEATS Air3 Deluxe HS > Beats Studio Buds > AirPods(第2世代) > SuperEQ Q2 Pro
音質の差はこんな感じ。※リンクタップでレビュー記事に飛びます。
ノイキャンの有無や装着感といった機能を含めて比較するとまた変わってきますが、単純に”音質”で比較した場合、SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSの音質は1-2万円クラスに並ぶ強さ。
僕の好み(主観)もありますが、客観的に見てみても”音質”は大体こんな感じの並びになるんじゃないかなぁと。
近い価格帯だとSuperEQ Q2 Proなんかも選択肢になりそうですが、音質で比較した場合は圧倒的にSOUNDPEATS Air3 Deluxe HSのほうが上で、久しぶりに1万円以下のイヤフォンを試しましたが、ここ最近聴いたワイヤレスイヤフォンをすべて含めてもSOUNDPEATS Air3 Deluxe HSの音質はめっちゃ優秀です。
1万円以下のワイヤレスイヤフォンを探していて、音質を重視するならひとまずこいつで間違いなし。
WF-1000XM4は……さすがに超えられない壁があった。
価格差1万円以上。音質は無印AirPodsを超えるかも
同じインナーイヤー型ということで、AirPods(第2世代)と音質を比較してみたところ、どっちも長所と短所があって難しかったのですが……僕の好みも考慮した場合はSOUNDPEATS Air3 Deluxe HSのほうが上。
LDACに対応しているぶん、やっぱりAir3 Deluxe HSのほうが情報量的に優位で、こっちを聴いた後にAirPods(第2世代)やBeats Studio Budsを聴くと、全体的に音が軽く感じたり、ぼやけて聞こえちゃうんですよね。
クリアではあるけど……軽い。
AirPodsは「iPhoneやiPadとのシームレスな接続/切り替え」や「さらに軽い装着感」で優位性がありますが、音質と価格で選ぶなら、僕はSOUNDPEATS Air3 Deluxe HSをおすすめするかなぁと。
ちなみに、どうせなら…ってことでAirPods Pro(第2世代)とも比較してみましたが、価格差は2万円以上ありながら、SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSも音質でかなり頑張っていまして。
AirPods Proは生音に近く、よりクリアな音。それでいてバランスの良い音質。SOUNDPEATSは低音/中音もよく出ていますし、全体的に”音”の迫力があるかなぁと。
(LDACの情報量がやっぱり強い)
SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSはノイキャンや外音取り込みモードを搭載していないですし、そもそもの形状も、価格も違うため、AirPods Pro(第2世代)とすべてを同列で考えることはできないですが、それでも、7,180円という価格ながらこの音質は素直に秀逸です。
※AirPods ProがAAC、SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSがLDAC接続時に比較した場合です。AAC接続時(iPhoneに接続した場合)はSOUNDPEATS Air3 Deluxe HSの実力が発揮できず、全体的な音圧…というか音の繊細さが損なわれてしまうので、ベストはAndroidスマホとの組み合わせかも。
レビューまとめ!コスパ重視で高音質イヤフォンを探しているならSOUNDPEATS Air3 Deluxe HSがおすすめ
さて、思っていたよりも遥か斜め上に音質が良くて、かなりお気に入りイヤフォンになってしまった「SOUNDPEATS Air3 Deluxe HS」ですが、最後に僕のレビューと評価をまとめておきますね。
iPhone用で選ぶなら、AirPodsやBeats Studio Budsを選んだほうがいい場合もありますが、Androidスマホ用で選ぶなら今間違いなくアツいイヤフォンがSOUNDPEATS Air3 Deluxe HSです。
メリット
- 価格以上の音質
- インナーイヤー型でLDAC対応
- 軽い装着感と長時間付けていても疲れにくいカジュアルさ
- イヤフォン単体で5時間、ケース込みで最大20時間の電池持ち
- Bluetooth 5.2で接続が安定してる
- 買いやすい価格!(今なら7,180円 → 4,941円。買うしかない)
デメリット
- 装着時の位置調整でタップ操作が反応して音量が変わったり、停止してしまうことがある
- インナーイヤー型なので、耳のサイズに合わない場合がある
- ヒンジの強度にちょこっと不安が残る
- 音量UP/DOWN時にも”操作音”があったほうがよかったかも
SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSのレビュー&評価まとめ
デザイン | ★★★★☆ |
音質 | ★★★★★ |
装着感 | ★★★★☆ |
機能 | ★★☆☆☆ |
コスパ(価格) | ★★★★★+ |
僕のSOUNDPEATS Air3 Deluxe HSのレビューと評価をダダっとまとめるとこんなところ。
注意したいのはインナーイヤー型なので向き不向きがあるかもしれないってところですね。こればっかりは自分で試してみないと分かりません。
僕の耳だと少し大きめで、装着感でいえばAirPods(第2世代)のほうが合うかなぁって感じでしたが、少し大きめなくらいだと装着感や音質に違和感はなかったかなぁと。
SOUNDPEATS Air3 Deluxe HSはAAC接続(iPhone)でも良い音質で楽しめますが、本領を発揮してもらって素晴らしい体験ができるのはLDACに対応するAndroidスマホですね。
最近はLDACに対応するスマホも多くなってきたので、比較的新しいモデルであれば対応していると思ってOKですが、購入を検討しているブラザーは自分のスマホがLDACに対応しているか確認してみましょう。
1万円以下のワイヤレスイヤフォンでは圧倒的におすすめできると思うので、この機会にぜひ。