Apple Vision Proの解像度&画質は他社を圧倒。スペックや機能についておさらい(価格は49万円、発売日は2024年末)

圧倒的画質と体験が得られるからこの価格。
WWDC2023で発表された「Apple Vision Pro」は、スキーゴーグルのような外観でマイクロOLEDのディスプレイ(2,300万画素)、M2チップにR1チップ、12台のカメラと5つのセンサー、6つのマイク、そして空間オーディオとびっくりするくらい最先端の技術が搭載されたApple初の拡張現実ヘッドセット。
Apple Vision Proの価格は3,499ドル(約49万円)、米国以外の発売日は2024年末。解像度やスペック、機能についてダダっとおさらいしていこうかと思うので、気になるブラザーは参考にどうぞ。
#Apple Vision Proが登場 – Appleが開発した初の空間コンピュータ
Apple Vision Proの解像度と画質は他社を圧倒。スペックについて知っておきたいこと

Vision Proのバッテリーは外付け。電池持ちは2時間。
AppleがWWDC2023で発表した新型ヘッドセット「Apple Vision Pro」は、AR(拡張現実)とVR(仮想現実)を1つのデバイスで楽しむことができるMR(複合現実)ヘッドセット。
▶Introducing Apple Vision Pro(動画)
Apple Vision ProはApple久しぶりの"新カテゴリ"となる製品で、周囲を認識しながら仮想現実の世界で様々なことができる革新的なデバイスとして発表されました。
それじゃ、Apple Vision Proの解像度や画質、搭載するチップなど、スペックや仕様についてダダっとおさらいしていきましょう。
Apple Vision Proに搭載されるチップは「M2」と「R1」

性能はかなりガチめで、Apple Vision ProはMacにも搭載されている「M2チップ」と新たに開発された「R1チップ」を搭載。
R1チップは瞬きの8倍高速な"12ミリ秒"で映像をディスプレイにデータストリームとして伝送し、12基のカメラと5つのセンサー、6つのマイクロフォンから送られる信号を処理し、コンテンツがユーザーの目の前に現れるような感覚を生み出すとのこと。
M2チップはOSを含めたApple Visionの根幹…いわゆる内部的な処理。R1チップは映像の伝送に特化したチップといった認識でいるといいかも。
M2チップとR2チップの性能
M2チップ | R2チップ | |
プロセス | 5nm | 5nm? |
トランジスタ | 200億個 | 不明 |
コア数 | CPU:8コア GPU:10コア | 不明 |
Apple Vision Proの処理性能に直結するチップはMacbook ProやMacbook Airに搭載される「M2チップ」と映像処理に特化した「R1チップ」の性能はこんな感じ。
Apple Vision Proはデュアルチップの処理性能をグイグイ活かして大きな仮想スクリーンでゲームを楽しんだり、仮想空間内にモニターを表示して現実世界のように作業することができます。
リアルなパススルーを実現する12台のカメラと5つセンサー

お次はApple Vision Proに搭載されるカメラについて。
外側には周囲の状況を映すカメラが2基、操作する手を移すカメラが2基。LiDARスキャナーとTrueDepthカメラを搭載。
(LiDARスキャナは部屋のマッピングで使用するみたい)
デバイス内部には目を追跡するための「IRカメラ」を搭載するほか、LEDで視線をトラッキングするとのこと。Apple Vision Proはガチでフル性能&最先端技術モリモリです。
Apple Vision Proの操作は自分の手

Apple Vision Proの操作方法は非常に直感的。
コントローラーは必要なくて、インターフェースは自分の手と声、そして目。動きやジェスチャーでApple Vision Proを自由自在に操作することができます。
Apple Vision Proはエンタメコンテンツも楽しむことができますが、どちらかというと仮想デスクトップを構築したり、なにかクリエイティブなことに活用したり…このあたりはMeta Quest2やMeta Quest Proなど明確に異なるところかなと。

ちなみに、Apple Vision Proのデザインを上から眺めてみるとこんな感じ。
Apple WatchやAirPods Maxと同様に時計のリューズのように動かして操作できる「デジタルクラウン」を搭載しており、リアルとバーチャルの"映像の比率"など、画面の調整で使用できるとのこと。
デジタルクラウンを回すと現実世界がぐぐーっと仮想空間に切り替わるようなイメージです。天井に空を映したり、部屋をリアルな風景に変えられる模様。
ボディ素材はアルミニウムでモジュール式

Apple Vision Proのボディは"モジュール式"となっており、Vision Pro本体と顔を覆うパッド、そして頭部を支えるバンドは取り外し可能で、細かく調整ができるとのこと。


実際にApple Vision Proを装着している状態はこんな感じ。
各パーツはマグネットで簡単に取り外しできるみたいなので、VR/MRヘッドセットにありがちな"経年劣化"にも強いのは嬉しいですね。
Apple Vision Proは価格も価格ですし…長く使えるのは大きなメリット。(Appleなら違うデザインのバンドや色違いのアクセサリ、ちょっと違う機能のあるアクセサリとか揃えてきそうな予感)
Apple Vision Proのバンドは3Dニット素材

ヘッドセットの装着感に直結する「バンド」についてですが、Apple Vision Proのバンドは3Dニットのストレッチ素材が採用されるとのことで、見た感じではとても快適そう。


顔を覆うパッド部分もメッシュ素材が採用されている模様です。Apple Vision Proは付け心地もよさそうな雰囲気。
圧倒的画質と解像度を誇るマイクロOLEDディスプレイ

さて、気になるApple Vision Proの「ディスプレイ」ですが、こちらはすでにスペックや搭載するパネル、解像度について正式に発表されており、なかなかにえぐいスペック。
Apple Vision Proは2,300万画素のディスプレイを両目に搭載し、4k画質に対応。「iPhoneの1ピクセル=Apple Vision Proの44ピクセル」といった感じで、小さいピクセルの中にさらに小さいピクセルがギュッと詰めこまれてます。
分かりやすい例えで言うと…切手サイズのパネルに2,300万個のピクセルを搭載。片目当たりのピクセル数は4k超え。…強い。
Apple Vision Proが搭載するディスプレイは圧倒的に高い解像度&広い色域とHDRに対応し、真の4k解像度でコンテンツを楽しめるほか、メガネを使用していて視力の矯正が必要な場合は"ZEISSの光学インサート"を使用することもできるとのこと。
こちらもマグネットで簡単取り付け可能です。
Apple Vision Proはオーディオもガチ性能


Apple Vision Proはオーディオも一切妥協無し。
Apple Vision Proでの体験の中核となるのは、サウンドがユーザーを取り巻く環境から聞こえるような感覚を生み出し、その空間に合わせてサウンドを調整する、先進的な空間オーディオシステムです。各オーディオポッドに内蔵された2つのドライバーが独立して音声を増幅し、ユーザーの頭と耳の形に合わせてパーソナライズされた空間オーディオを生み出します。
Apple
がっつり空間オーディオに対応するほか、オーディオレイトレーシングにより、部屋のレイアウトを感知して音を最適化してくれるので空間コンピューティングの没入感をさらに高めてくれます。
このあたりは高い処理性能を誇る「M2チップ」の恩恵ですね。
左右のオーディオポッドはそれぞれ2つのドライバーを搭載する"デュアルドライバー"となっているので、Apple Vision Proを装着するだけでリアルな空間オーディオと共に映像コンテンツを楽しめる。
#Tips |
ドライバーユニットの詳細については不明ですが、Appleのカスタムダイナミックドライバー+高音域の再現性に優れるバランスドアーマチュアドライバーのデュアルドライバーが採用されるかもしれません。(…予想です) |
現実世界とのつながりを保つ「EyeSight」

僕の中であまりピンと来てはいないですが…Apple Vision Proは「EyeSight機能」により、使用していない時は目が透けて見えて、何かしらアプリを使っている時は目が見えなくなるほか、近くに人が近づいてくると自動でその方向を映してコミュニケーションも難なく取れるとのこと。
Vision Proが実際に透明になっているわけじゃなくて、外側の有機ELディスプレイに目を投影しています。
また、Vision Proはアイトラッキング(視線トラッキング)に対応するため、「フォービエイテッドレンダリング」をサポートする…というのも知っておきたいトピックかも。
#Tips |
フォービエイテッドレンダリングとは、装着者の視線をトラッキングして観ているところを鮮明に表示。それ以外の場所…つまり視線外の解像度を下げて、あえてぼかすことで負荷を下げる描写技術のこと。PSVR2なども同じ技術で美しい映像を描写しています。 |
Apple Vision Proはどんな使い方ができる?


Apple Vision Proには専用OS「VisionOS」が搭載されますが、お次は「Apple Vision ProとVision OSで何ができるの?」ってところに焦点を当ててみていきましょう。
- 日常の世界に仮想空間をフュージョンして楽しむ
- 現実世界のソファに座り、Apple Vision Proで映画や3Dコンテンツを楽しむ
- 写真やブラウザを現実世界に映して楽しむ
- 目の前に画面を浮かべてブラウジングする
- 仮想モニターを並べて、バーチャルなデスクトップ環境を構築する
- Apple Vision Proの"3Dビデオ"で立体的な映像を記録する
Apple Visionの想定される用途…使い方としてはこんな感じ。
これまでのVRヘッドセットやMRデバイスとは次元の違う性能になっているため、感覚的にはヘッドセット型PC。デスクトップやMacで普段行っていることがApple Vision Proで出来ると思ってよさそうですね。
Apple Vision ProはiOS/iPadOS向けのアプリに"ほぼ"すべて対応する予定とのことなので、普段使っているアプリもApple Vision Proで使えるかも。(国産メタバース“cluster"も対応予定とのこと)
一番気になっていたMacとの接続はMacを見つめるだけで接続し、Bluetooth接続でキーボードやマウス、トラックパッドも使用可能です。
仮想空間で大きな画面で作業できるのは…シンプルにアツい。
Apple Vision Proのスペック&仕様まとめ
名称 | Apple Vision Pro |
チップ | M2チップ(8コアCPU/10コアGPU) R1チップ |
OS | VisionOS ※Apple Arcade対応 ※App Store対応 |
ディスプレイ | マイクロOLED 片目あたり2,300万画素 広色域でHDR対応 |
カメラとセンサー | 12基のカメラと5つのセンサー 6つのマイクを搭載 |
バッテリー | 外付け バッテリーの使用時間:2時間 有線で給電しながら使用可能 |
生体認証 | 虹彩認証(OpticID) |
価格 | 3,499ドル(約49万円) |
発売日 | 米国:2024年前半 米国以外:2024年末 |
Apple Reality Proのスペックや機能について知っておきたいことは上記のとおり。
詳細な仕様についてはApple Newroomでプレスリリースが公開されているため、気になるブラザーはこちらもぜひ。
#Apple Vision Proが登場 – Appleが開発した初の空間コンピュータ
Apple Vision Proの価格は49万円。日本の発売日は2024年末


もうめちゃめちゃ魅力的なAppleのMRヘッドセット「Apple Vision Pro」ですが、ハイエンドな機能をがっつり搭載しているだけあって価格は3,499ドル(約49万円)となかなかに高め。米国外での発売日は2024年末です。
Apple Vision Proの日本語ページが用意されていることからも、日本でも発売されることは"ほぼ"間違いないかなぁと。
さてさて、Apple Vision Proの機能や性能についてダダっとおさらいしてきましたが、「空間コンピュータ」と「4k超え」がパワーワード過ぎて…気になり過ぎてやばい。リアルタイムでWWDC23を見てましたが、もうなんかすべてが未来感。
AppleがAR/VRに参戦することで大きく変わる節目を見た気がした。