SARTRASから著作権利者の補償金分配について連絡が来る → 詐欺かと思ったらガチだった #Weekly小噺

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詐欺じゃないからご安心を。

テック製品に関する僕の最近の出来事や興味、不満をSEO/起承転結/需要を全無視で、思うことを思うがままブラザー(読者)にぶちまける不定期連載「Weekly小噺」ですが、今回はブログの運営に関するお話をちょこっと。

というのも、先日株式会社クロスワープから"「営業目的公衆送信保証金」利用報告の確認のお願い"というメールが届きまして。「お、詐欺か?」と思って開いてみたらしっかり情報が記載されていて、なんでも、僕が権利者となる記事や写真がオンライン授業等で利用されたため、著作権理者(僕のこと)に補償金を分配したいとのこと。

調べてみたら同じようなシチュエーションになった人とか、経験談の記事が出てこなかったため、誰かの役に立つかも…ってことで軽くシェアしておきます。

サートラスの委託で株式会社クロスワープから著作権利者の補償金分配についてメールが届く

それじゃ、まずは届いたメールについてのおさらいから。

差出人は株式会社クロスワープとなっており、届いたメールの題名は"「授業目的公衆送信補償金」利用報告の確認のお願い“。メールには僕が権利者と思われるデータがドドっと列挙されており、自分が権利者かどうか確認し、分配金を受け取るか、辞退するか返信してほしいとのこと。

※本文記載の利用報告データは教育機関の協力により提出されたものなので公開できませんが、公開日からページURLまで結構細かく載ってる。

突然のご連絡失礼いたします。一般社団法人授業目的公衆送信補償金等管理協会(以下、「SARTRAS」)から、授業目的公衆送信補償金制度(以下、「本制度」)に関する業務の委託を受けております株式会社クロスワープ(以下、「クロスワープ」)と申します。

教育機関がSARTRASに提出した報告で、Yusuke Miyamoto様が著作権をお持ちと思われる著作物が授業の教材として利用されたことが分かりました。このため、本制度に基づいて著作権者の方に補償金を分配するため、確認のご連絡を差し上げた次第です。

株式会社クロスワープから届いたメール

基本的に、僕のメールアドレスに届くメールはサーバーとお問い合わせフォーム、そしてGoogleの3段階でスパム対策してるので、大抵の迷惑メールやスパムは僕の目に触れないようになっているのですが、あまりにも見慣れなくて一瞬新手の詐欺かと。

ただ、SARTRASと株式会社クロスワープについて調べてみると、詐欺ではないことが分かったので、SARTRASと株式会社クロスワープについてもダダっとおさらいしておきましょう。

SARTRAS(サートラス)とは

一般社団法人授業目的公衆送信補償金等管理協会(SARTRAS)とは、2018年5月に法改正で創設された制度「授業目的公衆送信補償金制度」を管理する団体。

2018年以前の著作権法では学校などの教育機関の授業の過程で必要かつ適切な範囲で著作権物のコピーやオンライン授業での送信は著作権者の許諾を得ることなく、無償で使用することができましたが、2018年の法改正で"ICT"を活用した教育での著作物利用の円滑化を図るため、これまで認められていたオンライン授業以外での公衆送信についても補償金を支払うことで、許諾無しで行うことが可能になったとのこと。

#Tips
ICTとは、Information and Communication Technologyの略称で、情報通信技術のこと。スマホでのコミュニケーション(LINE)とか、書類を作成したり、送付したり、日常で何気なく行っていることが多い"デジタル化された情報の通信技術"はすべて「ICT」です。

「授業目的公衆送信補償金制度」は教育機関設置者(教育委員会や学校法人等)が一定額の補償金をSARTRASへ支払うことで、一定の要件の下において、オンライン授業等で著作物を無許諾で利用可能になる制度…というわけなのですが、今回はその補償金の分配について僕に連絡があったというわけなのです。

もう少し詳細が知りたい人はSARTRAS公式HPと文化庁のページもぜひ。

SARTRAS – 公式HP

授業目的送信補償金に係る指定管理団体の指定について – 文化庁

株式会社 クロスワープについて

株式会社クロスワープは、Eコマースや知財保護、知財流通促進(コンテンツセキュリティ)で業務特化型クラウドサービス(SaaS)を提供する会社。少し前のデータになりますが、資本金は1億円で2021年5月時点で総資産5億円を超える大きな会社です。

株式会社クロスワープはSARTRASから業務委託を受けており、"「授業目的公衆送信補償金」利用報告の確認のお願い"のメールが届くのは株式会社クロスワープから。

教育機関がSARTRASに提出した報告で僕の著作物が授業の教材として利用されたことが判明したため、今回連絡があったようです。

SARTRASでは、全国の約1000の教育機関から受領したオンライン授業等での著作物等の利用実績データに基づいて補償金を分配するとのこと。

CROSS WARP – 公式HP

授業目的公共送信補償金制度についての連絡があったら可能な限り返信を

僕が調べた範囲では、今回のようなケースはあまり記事になっていないっぽくて。SNSで検索してみるとちらほらヒットする感じ。

僕と同様のメールが届いている場合、差出人のメールアドレスが「contact-sartras@crosswarp.com」で間違いないか確認して返信しましょう。※補償金の分配を辞退する場合でも返信してほしいとのこと。

ちなみに、補償金の金額は数千円~数万円のケースが多く見込まれており、辞退した場合、補償金は著作権法に定められた"共通目的事業(著作権等の保護や著作物の創作の復興、普及に関する事業)"の基金に組み入れられる模様。

それにしても…ブログ初めてもう6年くらいになるけど、初めて著作権に関するメール届いた。

SARTRASは、全国で唯一文化庁が指定する団体なので安心です。