【レビュー】Fossil Gen5(フォッシル ジェネレーション5) FTW4024はベストなエントリーモデルのスマートウォッチ

脱Appleエコシステム。とはいかないまでも……なにかしら抵抗したい。
ってなわけで、つい最近の僕はメインでGalaxy Z Fold3 5Gを使用しているのですが、これまで愛用していたApple Watchとは相性が悪く、通知の確認とか、電話の応答とか、ワークアウトの記録とか、もう少し楽にできたらなぁって考えていました。
そんな時に見つけたのがこの「Fossil Gen5(フォッシル ジェネレーション5) FTW4024」。
Fossil Gen5は"Google Wear OS2″を搭載するスマートウォッチで2020年に発売されたモデルとなるのですが、比較的価格が落ち着いてきていまして。時計らしさを損ねないデザイン、GPSや心拍センサー搭載、豊富で自由度の高い文字盤、優れた処理能力といった感じで絶妙な性能を持っているのです。
現在はキャンペーン中で、旧型モデルとなるフォッシル ジェネレーション5がなんと半額の15,000円ほどで購入できるので、WearOSのスマートウォッチが欲しいなぁって考えていた人は今がチャンス。
最新モデルのFossil Gen6はまだ4万円に迫る価格ですし、スマートウォッチデビューにFossil Gen5は最適なのでは? と。
それじゃ、さくっと「Fossil Gen5(FTW4024)」のレビューいきましょう。

Fossil Gen5(フォッシル ジェネレーション5)FTW4024をレビュー

今回レビューするフォッシルのスマートウォッチは「Fossil Gen5 The CARLYLE HR(FTW4042)」。
フォッシルのスマートウォッチは同じGen5でもシリコンバンドやレザーバンドなど、様々な種類のバンドが用意されていますが、FTW4042はステンレススチールのメタルバンドモデルですね。(漂う"時計らしさ"はダントツでかっこいい)
レビューの前に、Fossil Gen5について知っておきたいトピックを簡単におさらいしておきましょう。
- Fossil Gen5は2019年から2021年までのフラグシップモデル
- 最新モデルは2021年9月に発売されたFossil Gen6
- OSはGoogle Wear OS2
- 現状、Wear OS3へのアップデート予定は無し
- 常時点灯の1.28インチ有機ELディスプレイ
- スピーカー、GPS、心拍数センサー搭載
- WearOSならではの豊富で自由度の高い文字盤
- 24時間持続するバッテリーライフ
- 3気圧の防水性能
プロセッサにはQualcommのSnapdragon Wear3100を搭載しており、処理性能も良い感じで。普通に使っていてもっさり感じたり、レスポンスに不満を持つことはありません。
個人的に、映像の美しい有機ELディスプレイかつ常時点灯に対応するというのも大きなトピックで、僕はこの常時表示対応も購入の決め手になりました。Good。

ちなみに、Fossil Gen5のパッケージはこんな感じになっていまして。付属品はスマートウォッチ本体とクイックスタートガイドと保証書、Fossil専用のマグネット充電器のみ。
ステンレススチールのメタルバンドモデルはベルト調整用の工具が付属していないため、持っていない人は別途購入しておく必要があります。
ちなみに、僕が使っているのは600円くらいで購入できるベルト調整工具ですが、これが思いのほか使いやすかった。(お急ぎで翌日配達に対応しているのがこれしかなかったけど、買って正解でした)

Fossil専用の磁石でくっつくワイヤレス充電器はこんな感じで。Fossil Gen5は50分間の充電で80%まで充電できる急速充電に対応しています。※電源アダプタは付属しません。
Fossil Gen5(FTW4042)のデザインを眺める

それでは、ここからは「Fossil Gen5 CARLYLE HR(FTW4042)」のデザインを写真多めで、補足を織り交ぜつつ、じっくりチェックしていきましょう。
FTW4042はステンレススチールのメタルバンドモデルなので、重さはその他のモデルよりも重い110g。

横からも見てみましょう。サイドには好きな操作を割り当てられるインプットボタンが上下に2つ、中心には回転させて操作できるデジタルクラウンが搭載。
Fossil Gen5(FTW4042)は明るめなステンレスではなく、グレーがかったステンレスのボディこれまたがかっこいいのです。メンズの普段使いにぴったり。

背面には、心拍数センサー(PPG Heart Rate)が搭載。腕に当たる部分はマットで柔らかい質感の素材が採用されています。
詳細は後述しますが、心拍数センサーの精度はApple Watch Series 6とそこまで大きな違いはありませんでした。

せっかくなので、ステンレススチールのメタルバンドにも目を通しておきましょう。FTW4042のバンドはよくあるメタルバンドと同じ形状になっていまして。バンドの1コマ1コマはCリングで連結。

バックルはカチッと留めるタイプで、バンドの取り外しは背面にある2つのボタンで簡単に出来るようになっています。幅22mmのバンドと互換性があるというのもGood。

もう少し別の角度から。サイドのインプットボタン×2とデジタルクラウンが存在感あってかっこいいですね。光の当たり方で、ステンレススチールのボディに入ったブラッシュが見えます。

デジタルクラウンの反対側にはスピーカー。

ステンレススチールのメタルバンドを横から。うん、めっちゃ時計。シリコンやレザーに比べて重いというのはデメリットですが、このゴツさがたまりません。
鈍い金属質な光の反射がGood。

バックルに刻印されている"FOSSIL"のロゴも高級感があって良き。時計らしさをこんなにも残したスマートウォッチがこんなにも素敵だったなんて……最高か。

あ、ちなみにFossil Gen5のベゼル幅はこんな感じ。まぁまぁ幅広で決して狭ベゼルではないですが、文字盤は背景が黒いものも多いですし、そこまで気になりません。
常時点灯のディスプレイ

Fossil Gen5が対応している機能の1つに「ディスプレイの常時点灯」がありまして。
これが僕の購入の決め手となった機能の1つで、文字盤により表示方法は異なるものの……Apple Watchのように常に時計を表示しておくことができます。

Fossilの常時点灯は、使用していない時は自動で画面の表示が簡素化され、腕を持ち上げるとまた表示してくれるのですが、こちらも思っていたよりレスポンスが良くて。
時間は常に表示されているのでいつでも確認できますし、時計を見ようとするとパッと通常表示に切り替えてくれるほか、時計の表示時間は5秒、10秒……といった感じで設定することもできますよ。
4つのバッテリーモード

お次はFossil Gen5のバッテリー関連について。Fossil Gen5は、磁石でくっつくワイヤレス充電器が付属しており、50分間の充電で80%充電できる高速充電に対応していますが、電池持ちはそれほど長くはありません。
※ワイヤレス充電器は単体で購入すると4,950円。
公称値であるバッテリーライフは24時間以上となっていますが、実際に朝から夜まで使っていると21時を回る頃には残りバッテリーが20%切るかなぁくらい。
幸い、Fossil Gen5には自動でバッテリーモードを切り替えてくれるモードが用意されているため、用途に合わせて使い合わせると電池持ちを改善しつつ、がっつり活用していくことができます。
- 毎日
- 大部分の機能がオン。毎日充電して使う人向け
- 拡張
- 必要時に重要機能がオン。数日おきの充電が想定される
- 時計表示限定
- 充電が長持ちするシンプルな時計の表示。バッテリー残量低下時で数時間、フル充電で数日持つバッテリー長持ちモード。
- カスタム
- 傾けてスリープ解除や画面の常時ONなど、自分に必要な機能を選んでONにできるモード。設定により電池持ちが変わる。
Fossil Gen5で利用できるバッテリーモードは上記のとおり。一部のモードは傾けてスリープ解除やディスプレイの常時表示がオフになるため、自分の使いやすいようにしたい場合は"カスタム"がおすすめです。
心拍数センサーと睡眠のトラッキング

さて、スマートウォッチをヘルスケアデバイスとして活用しようと思っている人もきっと多いと思いますし、心拍数センサーや睡眠トラッキングの精度についても見ていきましょう。
まずは"心拍数センサー"についてですが、こちらはかなり良い感じで。Apple Watch Series 6の心拍数センサーと比べてみても大きな違いはありません。精度は良好。

睡眠トラッキングについても、おそらく、僕が眠りに落ちたであろう時間と起きた時間が一致していたので、自分の睡眠時間を把握するには十分ですね。(レム睡眠とノンレム睡眠の割合が正しいかどうかは不明ですが…)

簡易的なグラフで浅い睡眠と安眠、起床した時間を確認することもできます。
残念ながら、僕が購入したFossil Gen5はメタルバンドなので付けて寝ようとすると存在感がすごくて……重い。睡眠トラッキングまでを考えているなら、シリコンバンドのFossil Gen5がおすすめかもです。
Fossil Gen5でワークアウトを試す

Fossil Gen5のワークアウトの記録についてですが、こちらはApple Watch Series 6とは記録に若干の違いがあり。アプリによる違いかもですが、普段のランニングやウォーキング、筋トレなんかを記録するには十分。

Fossil Gen5の表示はこんな感じで鬼シンプル。
ランニングやウォーキングなどの記録はGoogle Fitアプリか、Nike Run Clubアプリで行うことができるほか……

Google Fitの場合、運動強度が"ハートポイント"として直感的に分かるのもGoodです。Fossile Gen5はワークアウトの記録にぴったり。
本体にGPSを内臓しているため、スマホを持ち歩かなくてもトラッキングできます。
(ワークアウトで使用する場合もステンレススチールバンドは重くて、硬くて、向いていないので……シリコンバンドが最適解)
実際の使用感はどう?

このあたりで、Fossil Gen5の実際の使用感についても少し。これはどちらかというと"Google Wear OS2″に依存するところが多いのですが……優れた処理性能とレスポンスの良さも相まってかなーり良い感じです。
文字盤を右にスワイプすることでアプリのショートカット(ウィジェットみたいなもの)を開くこともできますし、もちろんスマホに届いたメールや通知、LINEの確認もOK。

GmailやTwitterの通知はタップすると詳細がみれますし、Fossil Gen5は内臓スピーカーを搭載するので、スマートウォッチで通話することもできます。

回転操作に対応するデジタルクラウンのおかげで操作性も良好です。

あと、音楽再生のUIが素敵すぎた。※Amazon Musicはアルバムアートワークの表示に非対応。Apple Musicだとこんな感じで表示されます。
圧倒的に豊富で自由度の高い文字盤

Fossil Gen5はあらかじめいくつかの文字盤がプリインストールされていますが、Google Play Storeからアプリをダウンロードすることで膨大な数の文字盤が使用できるというのも大きなメリット。

文字盤はあらかじめインストールされているものもデザインが素敵なものが多いですが、特におすすめなのが「Facer Watch Faces」というWear OS向けの文字盤アプリ。
これがもうほんと使いやすくて。リアルな時計の文字盤風なものからアニメ、ゲームといった感じでとにかく文字盤の種類が豊富。有料版もありますが、無料版を使い続けることもできます。
Facerについては別記事でご紹介しようと思っているのですが、Androidスマホ×WearOSのスマートウォッチを使うなら必須級のアプリですね。

Facerで追加した文字盤はバッテリー残量の表示や天気情報、心拍数などのウィジェットがついかできるほか……

プリインされている文字盤と合わせて"文字盤長押し>スワイプ"で簡単に切り替えることもできます。使い勝手が過ぎる。
▶Facer Watch Faces – Google Play のアプリ
Fossil Gen5(FTW4042)のスペックと仕様
モデル | Fossil Gen5(FTW4042) |
ディスプレイ | 44mm 1.28インチ 有機EL 416×416ピクセル 328ppi 常時点灯 |
ストラップ | 22mm 交換可能 |
OS | Google Wear OS2 |
プロセッサ | Qualcomm Snapdragon Wear3100 |
メモリ | 1GB RAM 8GBのストレージ |
サウンド | ラウドスピーカー マイク バイブレーション |
接続 | Bluetooth 4.2 LE Wi-Fi 802.11 b/g/n |
センサー | 加速度計、高度計、アンビエントライト コンパス、ジャイロスコープ off-body IR、PPG Heat Rate |
GPSとNFC | 内臓 |
バッテリー | 24時間の電池持ち 50分で80%充電できる高速充電 |
防水性能 | 3気圧 |
互換性 | Android 4.4以上(Android Go Editionを除く) iOS 10以上 |
価格 | 38,500円 |
Fossil Gen5のWear OS3への対応について

さて、気になるのが「フォッシル Gen5は"Wear OS3″に対応するの?」ってところなのですが、GoogleのアナウンスによればFossilが今年後半に発売するスマートウォッチが対象になるとのこと。
このアナウンスは2021年に発表されたものなので、つまりはフォッシル Gen6のみがWear OS3に対応するということですね。※アップデート時期は2022年中旬~後半にかけて配信。
残念ながら、フォッシルGen5はWear OS3へアップデートできない可能性が高いため、最新のWear OSを利用したい人はFossil Gen6を購入するのがベターです。

Qualcomm Snapdragon Wear 4100/4100/3100自体はWearOS3へのアップデートが可能なので、ぜひともフォッシルさんにはアップデートに対応してほしいところですが……きっとGen6をより多く売るための戦略なんでしょう。
2022年の今、FossilのスマートウォッチはGen5が最高におすすめ

さて、少々長くなりましたが最後に「Fossil Gen5 CARLYLE HR(FTW4042)」の僕の評価とレビューをまとめておきます。
旧型モデルとはいえ、当時のフラグシップモデルだったFossil Gen5の処理性能や使用感、機能については申し分なし。精度の高い心拍数センサーを備えていますし、GPSも内臓。スピーカーのおかげでスマホにかかってきた電話にスマートウォッチで応答することもできます。
そして、なによりもこのスマートウォッチらしからぬ時計らしさを残したデザインも素敵ですよね。文字盤の種類も豊富なので、その日の気分に合わせて色々変えて楽しむこともできますよ。
Good!!
- 今なら15,000円と少しで買えちゃうコスパ!
- 処理性能が絶妙。普段使いでも快適に利用できる。
- 心拍数センサーの精度がApple Watchと同等。
- GPS内臓でスマホを持ち歩かなくても運動の記録ができる。
- WearOSならではの豊富な文字盤!(公式ではないですが…某有名ブランドとか、ポケモンとか、ディズニーとか、マーベルっぽいのがいっぱいある)
- メタルバンドやシリコンバンド、レザーバンドと種類が豊富なのに価格が一律で選びやすい。
Bad…
- バッテリーライフは少々心もとない。
- 最新のWearOS3のアップデートに対応しない可能性大。
- ステンレススチールバンドモデルはゴツくて、時計らしくて、かっこいいものの……ワークアウトや睡眠トラッキングには向かない。
Fossil Gen5のレビュー&評価まとめ
デザイン | ★★★★★+ |
文字盤の豊富さ | ★★★★★+ |
機能 | ★★★★☆ |
心拍数など、各センサーの精度 | ★★★★★ |
電池持ち | ★★★☆☆ |
価格(コスパ) | ★★★★★+ |
Fossil Gen5 CARLYLR HR(FTW4042)の僕のレビューをまとめるとこんな感じ。僕はGalaxy Z Fold3 5Gと組み合わせて使うために購入したのですが、想像の斜め上に使いやすくて感激しています。
事前情報では"WearOS2″が微妙って聞いていたのですが、実際に使ってみるとそこまで気にならなくて。確かにApple Watchと比較してみると惜しいところもありますが、Fossil Gen5自体が持つ魅力のおかげで相殺です。
今ならFossil Gen5が半額の15,000円弱と圧倒的に安く購入できるので、今からスマートウォッチデビューしようかな? ってブラザーには全力でおすすめできるんじゃないかなぁと。WearOS3じゃなくてもいいよって人はGen5を購入してみるといいかもです。(Gen6とそこまで大きく性能は変わらないですし)
時計のデザインもFossil Gen5の大きな魅力ですが、とにかく文字盤の種類が豊富で楽しすぎた。
